第四話 悪徳貴族にご注意を。

 次の日の朝、目が覚めると隣にメイドの姿が映る。

「おはようございます。ご主人様。センシアは地図の解読の励まれてますので代わりに私『ルトロス』がおつきします。」

 彼女はルトロス、忘れもしない。NPC一体目は何を隠そう彼女だ、ハーフエルフで職業はメイドのみ。色々試したい事があっては彼女にアイテムを使わせて実験的な事をさせてしまってた。彼女は恨んでいないだろうか……。

「おはよう、ルトロス。」

「お食事の準備ができましたので、ご案内いたします。」

 そう言われてダイニングへ行く。


「お待たせしました!」

 また、シーコか……いや、現実的に考えれば学習しているはず、果たして……。

 ガシャんとテーブルに皿が置かれると今度は芋虫だ。

「えぇ……。」

 周りを見てみると他の皿は昨日と同じ……俺ってここのご主人様だよな?

「ご主人様、私が食べさせてあげましょうか?」

 ルトロスが提案を促すが、これが口に入ると考えてしまうと拒否反応が出てしまう。

「だ、大丈夫……。」

「それは残念です。」

 どちらにせよ口にして食べられるか否かはっきりしなくてはいけない。食料は死活問題……彼女達が豊かに生活できるかどうかなんだ、俺が臆してどうする。

「くっ……おおおお!」

 芋虫はカブトムシの幼虫ぐらい。フォークで刺し口に運ぶ。

 モゴモゴと口で転がし覚悟を決めて噛む。すると、ナッツのような甘味が広がり大変美味だった。この世界に来て一番美味い。

 

「これは、美味いぞ!」

「うわ、ガチで食べたよ……。」

「きんも。」

「ファあああああああああ!!」

 食事をしていた『バーバリティ』という『ドックリアン』、『ポンテ・モーレ』という『キャットリアン』のメイドに軽蔑される、僕はやはりモルモットか……。


 食事を終え外へ出るとメイドが一人庭掃除をしていた。

「おはよう『パルマ』」

「おはようございます。ご主人様。」

 彼女はパルマ、獣人であり『レッサリアン』というレッサーパンダをモチーフにした種族だ、ていうかレッサーパンダの項目まであるFOOは色んな意味で細かいな……職業はメイドのみだ。

 

「パルマは屋敷に住んでて不満はない?もっとこうして欲しいとか……。」

 ここの主人として彼女達の意見を聞き改善していかなくてはならない。より豊かで不自由ない生活を!

「うーん……私達は作られた存在ですし……ご主人様に仕えていればそれで満足ですよ。」

 やはり、そういう回答だろう。ここのメイド達は皆僕を主人として見ている、それぞれ性格が存在し十人十色だが、決まって目的は僕に奉仕すること……彼女達には個人的欲求はないのだろうか?

「……。」

「どうしました、ご主人様?」

 ルトロスが心配する。

「いや、何でもないよ。」

 もし彼女達にゲーム的な意味ではなく人としての成長や変化があればその欲求は芽生えるのだろうか……。

 

 そんな事を考えていると遠くに人が見える、馬に乗っておりこちらに向かってきているようだ。

 人数は二人、庭の入り口に近づくと馬を降りる。

「おい!貴様ら!ここは『マルクレイブ卿』の領内である!許可なき屋敷の建造は御法度である!直ちに行政手続きに移り納税せよ!」

「ですよねー。」

 確かに、急にこんな屋敷建られちゃあ、お偉いさんは黙ってないよな……。

 

「ん?隊長、獣人ですよ?」

「何?」

 彼らはパルマを見るや否や勝手に庭へ入って来る。

「獣人とは汚らわしい、この聖王国に畜生は要らん!」

 剣を抜きパルマを襲おうとする、彼女は戦う程の力はない。

 咄嗟に前へ出て剣を持ってる手を掴む。

「やめろ。」

「なんだ貴様!平凡な顔付きめ!主人を出せ!従者に用などない。」

「俺がここの主人だけど?」

「はは!馬鹿いいおって!面白い冗談だ!」

 そんなに平凡ですかね……?否定はしないけどさ……。

 

「調子乗ってんじゃねーぞ。」

 ルトロスも前に出てきて威圧を開始する。

「な?!ハーフエルフ?!またもか!ここの主人はセンスがない!」

 するとルトロスは男の顔面に拳をめり込ませ吹き飛ばした。

「センスがないだとオオオオオお!!てめええええええええええ!!オメェの基準で話してんじゃねえええええええええええ!!ゴミ以下の分際でゴミより臭え口で評価するもんじゃああなああああああいいい!!」

 こいつこんなキャラだっけ……一番最初に作っただけあってよく覚えてるが、おかしいな……てか、同じような事2回言ってね……?

「貴様ら!マルクレイブ卿の私兵である私達に歯向かうのか?!」

 顔面が大変な事になっている、鼻の骨でもやったか?

「知るかボケ!出てけえええええええ!!」

 えぇ……お前主体で話が進むのか……。

 ズンズンとその兵士に近寄って行くルトロス、それに怯えたのか『覚えてろ!』と一言添えて行ってしまった。


「グスン……ありがとう、ルトロス……。」

 パルマはルトロスにしがみ付き涙を浮かべる。

「良いのよ、あなたもハル様に仕えるメイドなんだから強くならないと。」

「うん、頑張る。」

 

「や、やばい……。」

 大変な事になったぞ……件の悪徳貴族であるマルクレイブ卿を敵に回してしまった……。


 この事をセンシアに報告する、彼女は会議室で各寮長と話し合っていた。

「なるほど……『さすが』ルトロスですね……。」

「『さすが』じゃないよ……。」

 心強いが火種でもある。

「敵の勢力が分からない以上、こちらも迂闊には出られません。」

 センシアは顎に手を当て考える、聡明な彼女でも頭を悩ませてるようだ。

 

「倒せば良いだろ?来る敵は。」

「戦力が分からないって言ってるでしょ?カストディーア。」

 フォスノーラが説明してる、やはりカストディーアは『脳筋』だ、この性格のシステムは初期のパラメータと各能力の成長速度に由来する。カストディーアの場合初期の段階は頭の良さや魔力そしてMPがほぼゼロに等しいおまけに成長量もそれらの項目はとても低いのだ、こんな感じで性格のシステムはFOOにおいてかなり重要なのだ。因みにプレイヤーはゲーム開始時に変な質問をされ、その答えによって性格が決まる、某RPGの三作目みたいに。

 

「はぁ……仕方ありません。もう手段は選んでられませんね。」

「じゃあ今日の夜の散策は中止に?」

 フォスノーラはセンシアに質問。

「ええ、本来であればこの地図を頼りに周辺地理を調べ上げる予定でしたが……敵の戦力を知る上でレナード男爵の屋敷を訪ねる他ないでしょう。」

 まぁ、いつ襲ってくるか分からないしな。

「ですのでハル様。今すぐに行動を……。」

「あ、はい……。」


 地図を獲得したとはいえ地理を完全に把握できてないのも事実……付き人としてヤミコ、センシアを連れてレナード男爵の屋敷へ向かう。

「てかさ、センシア。なんでメイド服?」

 いつもその格好……着替えとかどうしてんだろ?

「はい?私の職業はスーパーメイド。それに旅人のような格好でなんて貴方の従者として相応しくない。」

 あ、そっちの答えが返ってきたか……質問の仕方が悪かったな……。

 現在は森の中、旅人っぽい服装に服の中にはヤミコが潜んでる、その隣にはメイド……どういう構図だよ……。

「しかし、おかしいですね……地図通りに歩いているのですが……。」

「どれ……。」

 よく見ると方位磁針のマークであるSとNが逆……地図を反対に持っていたため反対方向を歩いていた。

「だあああああああ!!」

「気でも狂いましたか?」

「煽り強いの何なんだよ!」

「うるさい!」

 ヤミコはノクターンズ……夜勤なので眠ってた……ご、ごめんな……。


 センシアの性格は『アホ』これが原因か……来た道を戻る。

「効率が悪い……。」

 左上にUIを出す、寝る前に練習し出し方を覚えた。

「往復してスタミナも少し減ってるな……もしレベルが低かったら倒れてたってことだ……。」

「なるほど……移動手段も確保するべきですね……。」

「本当だよ……。」

 生憎ワープのような魔法は使えない。ヴェスターズの『ミトラス』だったら使えるか……外へ出る前に聞いておけばよかったな……。

「ご主人、あの村で休もう。」

 ヤミコは以前訪れたウガタ村の存在を話す、丁度ここから近いし寄ってく事にした。

 

「昨日と変わらずボロボロだな……。」

 村に入って行くと人は誰もいない……予想通りだよ。

「おい、兄ちゃん。もうここに近づくなって……。」

 すると昨日拘束した盗賊のおっさんが顔を出してきた。

「丁度いいや。」

「おい、痛いのは勘弁だぞ?」

 昨日風呂で思い出した盗賊団の件だ、この存在がどういうものなのか、また我々の脅威になりうるか話してもらう。

「ああ、うっかり口を滑らしたか……。」

 頭をボリボリ掻いてバツが悪い顔をする。

「俺たち……まぁ仲間は他のアジトで身を隠してんだがな……前にも言ったろ市民自治権が譲渡された話を?その貴族に俺達は買われてんだ。」

「へー。」

 まぁ彼らからしてみればあの悪徳貴族は雇い主……だから悪徳というのは否定したのかな?

「何でも俺達はこの村の元住民……税が払いきれなくてマルクレイブ卿の言いなりになるしか無かった……奴等専属の盗賊になってから近隣の村から色々ぶんどってはその成果の八割を納付する。残り二割は皆んなで山分けさ。ぶっちゃけ嘘の申告をすれば納付料を調整できる、悟られない塩梅に調整してるからよ……ここの村にいた時よりずっと稼げるのさ。」

 とりあえず、また敵対する可能性が出てきた。僕たちはマルクレイブ卿に目を付けられた。屋敷もこの村に近いとなれば争いは避けられないだろう。

「良い話を聞けた。ありがとう。」

「いいよ、ほんでメイドさん連れてどこ行くんだ?」

 

 そのままの流れでレナード男爵の屋敷までの行き方を教えてもらう。盗賊なのだ、近道ぐらい知ってるだろう。

「あー馬がないと1日でつかないぞ?」

「そうなんだ……。」

 ぶっちゃけるとここにいる僕とメイド二人は地図に弱い。なのでどれぐらいで着くとか予想できなかった。

「安心しな、俺のを貸してやるよ。二人分。」

「良いのか?」

「おう、ただし高く付くぜ。」

「絶対払う、信じてくれ。」

 因みにだがこれは嘘である。


 馬に揺れながら小時間経つと空は夕焼け、日も落ちそうになっている。

 しばらくすると農村が見えてくる、人もいるし村として機能してるのが分かる、奥にポツンと小さな屋敷の存在が分かるとあれがレナード男爵の屋敷だと理解する。

 木造の簡易的な門まで行き馬から降りる。

「なんか、庶民的。」

「そんなこと言うな。」

 ヤミコがノンデリ発言をかます、我が家を建てる、住むというのは大変なのだ。


 門を開け奥に進み両扉の前に立つ。

 ドアを叩こうとした瞬間、爆風が攻めよせ僕は吹っ飛ばされた。

「お、3ダメージ。」

 初めてダメージという概念に出会えて少し感動した、傷は浅いかすり傷。1日しなくても治る。

 

「ここには近寄るな!私は貴様らの主人に嫁ぎはしない!」

 これもイベントかぁ?

 扉の前に目をやると女性が一人、凛々しく美しい。

「お初にお目にかかります。私はセンシア。先ほど吹き飛ばしたのは私の主人であるハルマ様です。私たちはレナード男爵様に用があります。」

 お前俺の扱いいつも雑だよな?

「お父様に用だと?ふざけるな!大抵この場合、貴様らはマルクレイブ卿の手下だろう?!違うか!」

「えっと……私達はマルクレイブ卿の手下ではなく……うん……え……山崎ファミリアという組織で……。」

 何だそれ、ダサ過ぎだろ!しかもそれ俺の苗字!俺の本名!俺のプライバシーに干渉までするの?!

「や、ヤマザキファミリア……聞いたことないな……。」

 動揺してるだろ!変な空気になってんじゃねーか!

 するとセンシアが振り返りグッ!!とサムズアップする。グッ!!じゃねーよ俺はお前のネーミングセンスに脱帽だよ!

 

「と、とにかくだ!ここから出ていけ!貴様らの存在が分からん以上ここに入れさせん!」

「やめんか!客人に失礼だぞ!」

 すると男性の声が聞こえるのと同時に女性の背後から貴族が現れる。恐らくあれがレナード男爵だ。

「申し訳ない……私の娘が迷惑をかけたな……この『レナード・バルムンク・ハルタ』……陳謝しよう。」

 彼は屋敷内に僕たちを招き入れた。


「まずは私の娘の非礼を許して頂きたい……さぁ、『エナ』。」

「も、申し訳ございませんでした……。」

 少し不服そうに謝罪する。

「私達『ハルタ家』はマルクレイブ卿の占領下の貴族、代々従えてきた。『マルクレイブ・サザン・ミータ』……言わばその『ミータ家』の領主がマルクレイブ本人になった時、一気に情勢は一変した。丁度、聖王国が帝国に宣戦布告した時でもあり時期が悪かったのだ。どうにも今期の各首脳は好戦的で下に付く我々では太刀打ち出来ん。」

 いつも苦労するのは下っ端なのかもな……社会人だった時を少し思い出すよ、僕たちは言われた通りに働き成果を出して出世しても上には上がいる。彼らは責任こそあるけど、大抵の雑務は僕たちの仕事だった。数をこなし成績を上げても周りの評価が変わらないこともある。上がお堅い以上、僕達はそこでひたすら身を粉にするだけなんだ……。

 

「エナは少し親想いなだけなんだ、母を早くに無くしてからというもの……彼女の気持ちも分かってくれ。」

「ああ、大丈夫っすよ。」

 まぁ致命傷じゃ無かったし……。

「それにマルクレイブ卿との婚約も控えておる。エナは嫌っておるからな。」

「あんな、金の亡者 ……死んでも御免よ。」

「何でも、エナは優秀な魔法使い。自分の妻にすれば大魔法家系の一族の血を持った子が生まれ、子々孫々聖王国に貢献できるとでも考えておるのだろう。」

 あの程度の魔法で優秀なのか……もしかしたら思っている以上に僕たちのレベルは高いのかもしれない……それでも油断はできないけどね。

 

「……と言った具合じゃ……はて、お主達は何用でここへ?」

 やべ、そうだった。

「ええっと単刀直入に言いますと、マルクレイブ卿の戦力はどれほどなのでしょう?」

 とりあえず、単刀直入に聞かねば……。

「な、何を考えておる!まさか宣戦するのか?!」

 おお……めっちゃ驚いてんな……。

「ええっとですね……なんて説明すれば良いんだ……。」

 とにかく、納得させて聞き出す方法はないだろうか……。

 

「断じてなりませんぞ!衝突が早まるだけだ!彼らを怒らせる訳にはいかん!」

「ハル様……もう、ぶっちゃけましょう。このレナード男爵様とは友好関係を結ぶべきです。私達の正体を開示し敵が共通である事を示しましょう。」

 センシアの提案は分かる。僕たちはマルクレイブ卿に存在を知られ敵として認識してるに違いない。そして住民の話によればレナード男爵がいるここハルタ家は弱小貴族だという事、近々衝突が起きれば潰されてしまう。そして、クレアトラ街はレナード男爵が支援している、クレアトラ街自体マルクレイブ卿に搾取され続けられては街は崩壊し今まで支援してきた意味もなくなる、流行り病もあるとすればハルタ家はそう遠くない内に絶対崩壊する。そうすれば娘であるエナは強制的に嫁ぎに行くだろう。これらの確固たる証拠が共通の敵であるとセンシアは提示している。

 

「うーん。」

「第一勝ち目なんぞありませんぞ!見てくれで判断してはいけませんが、平凡な貴方が太刀打ちできるのですか?」

 やっぱ平凡なのか……僕は……。

「平凡だってさ。」

「うるせ。」

 ヤミコって一言余計だよな?

「あんた服の中に誰かいるの?」

 エナがこっちを見てくる。

『オメーが余計な事言うからだろ!』

『ご主人が黙ってればいい話でしょ!』


「ごほん……レナード男爵……こうすれば私達を信用してくれますか?」

「と、言うと?」

 センシアが進行を始める、大丈夫か?

「ええ、まずは男爵殿がお気になさっているであろうクレアトラ街の流行り病……住民を全員完治致しましょう。」

「未知の病気ですぞ?できるのか?」

 

「ハッタリ抜かさないでよ!あれは、マルクレイブ卿が帝国から密輸した化学兵器……最新の科学が解明できる訳ないじゃない!」

 エナが椅子から立ち上がり少し激怒する。

「あの街は私が育った街……見ず知らずのアンタらに救ってもらうことなんて無い!」

 涙を流し部屋を出てしまう。

「す、すまないな……クレアトラ街は妻と娘がよく遊びに行ってた場所……思い出の地じゃ。」

 なるほど、確かに何処の馬の骨とも知らん奴がやって来て解決しますは通らないな。

「私もだが、本当に住民を治せるのか不思議だ。お主達の話は度を超えておる。」

 そんなに信じられませんかね……いや、証明しよう。

「……センシア。仮にその流行り病を治すとして『グルージャ』『アシス』『プリマ・シュタット』の三人でやれば1日以内に終わるか?」

「当然です。質問するほどでもないでしょう。」

「だよな。」

 僕も立ち上がりその場から出ようと動く。

「客人よ、どこへ……。」

「行くんだよ、クレアトラ街に。力を示してやる。」

 ちょっと嫌気がさした、俺達を疑いやがって……俺の自慢のメイド達の力をバカにするなよ。敵の戦力を聞くと言う話は後だ、まずは力を示す。疑われたままじゃ気が治らない。

「ハル様も我儘ですね。来た意味が無い。」

「でも、センシアも我慢ならないだろ?あんな言われ方。」

「ええ、もちろん。」

「エナとか言う生娘をひっくり返そうぜ。」

「なんか、エンディングに近づいている……。」

 僕とセンシアの熱量にヤミコは困惑していた。


 外に出ると日はすっかり暮れており、真っ暗だった。

 ヤミコは僕から離れると自由に動き回り始める。

「さて、行きますか。」

 ここからどれくらいで着くだろう……時間かかりそうだな……。

『お困りですか、ご主人様。』

「ん?」

 するとワープゲートが開き、『ミトラス』が出てくる。

「この場所をブックマークいたしました。さぁ、帰るのです。時間は一刻と迫っております。」

「なんか良くわかんねぇけど、ラッキーだ。」

 僕達三人はゲートへ入り転移していった。


 ——それを屋敷の2階からエナは目撃する。

「てててててててて……転移魔法……?!」

 エナはひっくり返り動揺する。

 目標は既に達成した。


 第五話に続く……。

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