第2話 アラサー過去へ
「ん、、」
目が覚めると
「夢か、、?よっと、、あれ?」
心なしか身体が軽い
起き上がり最初に見たのは、、
「中学の制服だ、、」
え?戻ったのか、、?
頭を回して考えるとバンと扉が開いた
「果耶ー!早く起きなさい!遅刻するわよ!」
「お、お母さん、、え?本物?」
「そうよ。寝ぼけてるの?早く準備して!」
「え、、めっちゃ若いね!肌が超綺麗!」
「あら~そう?今日の晩御飯は果耶の好きな唐揚げにしようかしら。」
怒った顔からニコニコと笑顔になり部屋を出る
(早く準備しなくては!)
「行ってきまーす」
(えーと、角で生徒手帳読もうと、、角、角、、)
通行の邪魔にならないように角へ
(今は、中3か、、、)
中3、、悪口言われまくった時だ
(どうせなら1年の時に戻りたかったわ)
その時は言われなかった
(まあ、良いわ。向かうしかないみたいね)
教室に入り席に着く
「今日もヤバいよね」
「本当、よく来れたね」
遠くの席で、3人の女子が小声で話しているようだ。だけど近くで聞いているようなはっきりと耳に届いている
(名前、、なんだっけなー)
女子達の名前が思い出せない。当然何をしたのか思い出せない
当時の私にしてみれば大したことないと思っていたのだろうか
鞄から教科書を出すと、
ペタと背中に何かを貼られたようだ
「??」
取ってみると
「キモい、学校に来るな!」と書かれていた
バッと振り返るとさっきヤバいよねと話していた奴らだ
昔はすぐ捨てただろう。だけど中身は刑事。日頃犯罪者と向き合っているので、この程度可愛いと思ってしまう
「はい。どうぞ。落ちていたよ」
あえて貼ったよね?返すよと言わないのも大人の対応だ
「な、、違うし!」
思った反応ではないらしく、分かりやすく焦り、動揺している
「そう。じゃあ、先生かな?先生に聞いてみるね」
「ちょ!違っ、、!」
紙を取り返そうとしたのか1人が前に出てきた時、瞬時に耳元に顔を持って行き
「じゃあ、誰だ?お前か?」
コソッと小声で聞いた
相手がサーと顔色が青白くなっていくのが分かる。このままじゃ貧血になるかもしれない
「早く答えろ」
「わ、私がやりました」草食動物みたいに小刻みに震えてきた
「理由は後で聞く。休み時間階段に来い」
「あ、、はい」
クルっと席に戻る
さっきの女子は他の仲間にどうしたのー?と聞かれるが何も答えていなかった
もうすぐ朝のホームルームが始まる
??
(あいつらがいない?休みか?)
私の悪口、嫌がらせをした主犯がいない
(コソコソと言う奴らはいるけど、トラウマを作った奴らがいないとは、、)
「ギリギリセーフ!」
男子2人が急いで入室した
(休み、、な訳ないか)
2人の内1人は主犯の山田幸平だ
今、何か言われるのか、、?
「早く席についてー!」
すぐに女性が入室
(この人は確か、、)
沢川
体育系で明るい生徒にはノリがよく、良い先生って感じ
(生徒と生徒って感じ)
だが、大人しい生徒には
「ハキハキと言いなさい」等
「もっと大声で」となんか当たりがキツい
(それはそうなんだけどさ、本人達にとってそれは厳しいと感じてしまう)
当然、私にも当たりがキツかった
手を真っ直ぐ挙げているのに「なんだお前、その挙げ方は、もう少し真っ直ぐと手を挙げろ」や
山田幸平に嫌なあだ名を付けられ
それに対してキレた果耶は
「お前が、、!」と言ってしまった
それを聞いた沢川は
「お前と言うな!」と怒鳴られた
(いや、自分も言っているくせに、、!)
とモヤモヤした
(多分、その時からよね。口が悪くなったのは)
「このプリントは来週提出するように」
配られてきたプリントには1日の時間が書いてある
「受験までもうすぐだから、計画を立てるように」
受験、、この言葉で思い出すのは
合格した受験生は一旦中学校に行かなければならなかった。その時に
「お前が受かるとは思わなかった」と沢川に言われた事。
成績は悪くない。沢川はコイツは大人しいから面接で落ちると思っていたのだろう
(あれはムカついたわーおめでとう位言えないのかと思ったわ)
その場でスケジュールを適当に書いとく
ホームルーム、一時間目が終わり休み時間になった
階段に行くと呼び出した女子がいた
辺りを見ると誰もいなかった
「で?なんで紙を貼り付けたの?」
低いトーンで聞き出す
「だって、、山田がしてもあんた何もしなかったから、、だから私もって、、」
モゴモゴと答えた
は?
「は?」
さっきより低いトーンが出た
相手はビクッとしていた
「何も反応しなかったからってなんでもやっても良い訳ないだろ。中3になっても分からないのかよ」
「、、、」
無言
「とにかくもう止めろ。他の人にも伝えろ
分かったか?」
コクリと頷いた
教室に入ろうとすると
「キモいんだよ!名雲!」と横から大声で言われた
横を見ると、、
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