――――

「おっす、サク。」


「・・・おう。」


「あ、さては、午後の授業空いてるな?」


「今日は・・・あけてるんだ。」


「マジか、・・・大事な用事?」


「あぁ・・・。」


「そうかー・・・。じゃあサクまた明日な」


「・・・。おう」


私は自宅へと足を向けた。



「・・・ただいま」


「あ・・・サク。おかえり」


・・・ソファでナギは寝ている。


(・・・。)


私はソファの端にすわった・・・。


「・・・おにいちゃん・・・?」


「・・・。ごめん、起こしたな・・・ただいま」


「ううん・・・おかえり・・・。」


ナギの微笑みがうつった・・・。




「・・・おにいちゃん?」


穏やかに時間だけがすぎていた・・・。


「・・・。ナギ・・・」


「・・・。きょうそこで寝るの・・・?」


「・・・あ、あぁ・・・」

ソファから腰をあげた・・・。


「・・・。ううん、わたしもよく寝てしまうからさ・・・。

 わかるよ・・・。」


視線を落とす・・・。


「・・・だからさ、おにいちゃんも寝てみてもいいと思うよ・・・。

 きっと・・・。うん・・・。」


ナギは視線を逸らして微笑んでる・・・。


「・・・おやすみ。・・・おにいちゃん」


「・・・。おやすみ・・・。」


せいいっぱいの微笑みをかえした。

























  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

トロイメライ 後木 リクハ @ushirogi_rikuha

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ