#4

――――一年後


「おっす、サク。」


「・・・おう。」

私は窓の外を眺めていた。


「あ、さては、午後の授業空いてるな?」


「まぁ・・・そうだけど。」


「マジか、いいなー。実質三連休じゃん。

こっちはまだ授業があるってのに・・・。あ、そうだサク、代わりに出てくんない?」


「あのな・・・」

私は友人から視線を逸らした。


「まぁ、いいや。

 あ、そういえば。最近ナギちゃんの話でないけど、どうなん?」


視線が止まった・・・。


「サク?」


「・・・ずっと寝てる。」


「・・・?そうなん?」



――――帰宅後


「あ・・・サク。おかえり」


「ただいま。・・・。」


・・・ソファでナギが寝ている。


「今日は、はやいのね」


「まぁ・・・午後が休講だったから」


私は鞄を下ろした。


「・・・おにいちゃん?」


「・・・ごめん、起こしたな・・・ただいま。」


「ううん・・・おかえり」


・・・穏やかに時間だけが流れていった。

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