エピローグ

#1

――――翌朝


「・・・サク、ナギはおきた?」


・・・私はドアを開けることができなかった。


「もうすぐ起きるよ・・・たぶん」


「・・・そう?」

・・・私は椅子に座った。


(これでよかったんだ・・・これで)



――――まばらな生徒、静まりかえった教室・・・。


「サク、今朝のニュースみた?」


「あー・・・。昨日の」

私は席についた。


「そうそう。あの事故ヤバくね」


「・・・一週間は動かないかもな」


・・・カバンに手を伸ばした。


「あー。それは確かに。

 だからこんなに少ないのか」


「あぁ」

そして教科書を机にしまった。


「あ、そいやサク。今日ナギちゃんは?」


「・・・。後でくる。」


「えー。マジかぁ俺の癒しなのにー・・・」

私は窓の外に目を向けていた。



――――差し込む夕日、整えられた教室・・・。


「つか、あの後全然来なかったな」


「え・・・あー、」

私は視線を落とした。


「おかげで掃除する所増えるしさー、大変だったくない?」


「・・・そうだな」


私は鞄を手に取った・・・。





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