#4

――――並んだ食器、向かいの妹・・・そして照らされたダイニング。


「・・・なぁナギ」


・・・視線だけがわずかに向けられる。


「・・・。」


「・・・なに、言いたいことでもあるならいえば・・・」

箸を進める妹。表情は変わらない・・・。


「・・・友達とはうまくやれてるのか?」

(・・・ちがう、聞きたいのは――――)


「は?なにそれ。意味わからないんだけど。・・・。」

視線がまたわずかに向けられる。・・・箸を机に押し付けて。


(――――聞きたいことは・・・)


「・・・知りたいだけなんだ、」

「そんなの聞いてどうするの?だいたい・・・おにいちゃんに関係ないじゃん ・・・。」


・・・妹の手から箸が離れていた。


「・・・ちがう、そうじゃないナギのことが――――」


「なに、私は友達と仲良くないって言いたいの。・・・おにいちゃんと仲良くないから・・・?

 いっしょにしないで。・・・もうほっといてよ・・・。」


「――――・・・。」


私は・・・うつむくナギを眺めることしかできなかった。

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