巻咲かえでの可能性に賭けてみようと思うんだ②

「英恵さん、謹慎明けで悪いんだけどさ許可出してくれない簿記札練習試合」

「いきなり、待って 唐突すぎ!」

「わかってる、多分会長が機嫌悪くするかもだけど 相手は大丈夫だから、確か巻咲かえでってプレイヤー」と電話しながらPCをカチカチする英恵。

「あったわ、巻咲さんね。ランキングは47位よ しかし、いーのランキングのレベル的には物足りないんじゃ」

「たまには考えないで遊びたいんだよ。もしも翔琉が生きていたなら 生きていたならやりたかった。あの子は似てるんだよ 昔の翔琉に」

「そう、わかったわ 会長には上手く話すし、それにあたしも来る」

「え、マジかよ 英恵さんも!!」

「来ちゃダメなの!」

「違うよ!」

「あー、恥ずかしいんだ女の子相手に負けるのがあー」

「とにかく、来る話で理解していいんだね」

「うん、日にちはいつ?」

「そうだね、次の土曜日かな」

「考えてくれたんだね、うむお姉さんに任せなさい」

と通話終了したが、章介はため息を吐いた。

「おいおい、会長や役員達をよく説得しようと前向きになれるな。ったく」

「ねえ、木田君」

「あー、悪い 電話したら大丈夫だって、役員会議にて認可降りるかはこれからだけど」

「てか、協会っていつから市民に優しくなったの?昔より変わったのかな」

「いや、周藤会長の代から新しい血を入れて改革を強行したんだ。簿記検定が年々受験者減少していて、それに危機感を前から感じた周藤会長達の派閥が立ち上がって」

「ふーん」

「かえで」

「なあに」

「土曜日、いい試合にしよう」

「もちろん、あ、そうだ土曜日の試合見せたいカードあるからおたのしみに♩」

「マジか」

と俺は翔琉とのゲーム以来の楽しみで寝不足になるくらい興奮していた。大人気ないな自分


つづく


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