第13話 魔物

 Side 龍崎りゅうざき 零士れいじ


「はい、僕はみんなに魔物についての講義を始めるよ、まず『魔物』には『』があります、『低級』と『中級』と『上級』の三つだよ」

 森山もりやまさんが魔物について説明してくれるそうだ、魔物の等級が三つ....いや、に分けられてたはずじゃ?そう考えてたときに

「森山さん、四つ目の『厄災カラミティ級』は入らないんですか?」

 どうやら俺と同じ疑問を持った奈津がそんな質問をした、27年前にH道に上陸した大型の魔物の等級だ、今もなお厄災級魔物の被害で復興しきれていない

「うん、やっぱり君は博識だね確かに厄災級は存在するよ、でも厄災級とかいう滅多に現れないし災害を具現化にしたようなものだから一種の例外だよ」

「森山先生!厄災級ってどんな姿をしてるんですか!」

 綾音がそんなことを森山さんに聞く

「うーん、実物を見たことはないけど資料でなら厄災級の姿を見たことがあるよ、見た目はね気味の悪い赤黒い結晶...『破滅結晶』に覆われているドラゴンだったよ」

 破滅結晶...?初めて聞く名前だ、そんな結晶に覆われているドラゴンが当時のH道に上陸していたのか....もしかして今もなお復興している理由はさっき言っていた破滅結晶のせいなのか...?

「あの森山さん、もしかして未だにH道の復興が終わらないのってさっき言っていた破滅結晶が関係しているんですか?」

 俺はH道が今なお復興している理由を森山さんに聞いてみることにした

「おぉ!そこに気づくか流石だよえっと?零士くんかな?君の言う通り未だに復興している原因はH道に上陸した厄災級が残していった破滅結晶が原因でね!破滅結晶にはあらゆるものをする特性があってそれのせいで完全な撤去も不可能で人体にも侵食の影響が及び.....」

「森山くん、そこまでです、これ以上は魔物について関係のない話になっていますよ」

 森山さんの熱弁を止めるため話の間に入った大谷さんといつものことだと言わんばかりにため息をこぼす小石さん

「あぁ、ごめんね?僕ので結晶について触れられたから色々喋っちゃって、では話を戻すことにするよ?

 まず低級魔物でランク分けするとランクEからFまでの弱い魔物たちでね銃火器でも十分な攻撃を与えることができるから僕達対魔隊員が魔法等を使わずに討伐することも可能なんだよね

 次に中級魔物はランクでいうとCからBの魔物たちで銃火器のじゃあ大した攻撃を与えることができないからそこで活躍するのは先程小石さんや大谷さんが説明した『魔法』や『身体強化』が輝くってわけ!

 最後に上級魔物なんだけどランクはA、中級魔物たちとかと違い高い知能を持ってる個体が多いから魔法を使ったり低級魔物を統率したりしているため討伐するのが非常に難しいんだよ」

 森山さんが魔物について饒舌で述べた、今の話て大体のことは理解したが周りを見てみると未だに理解ができてない人が多く居た、奈津と京弥はどうやら理解しているようだ

「最後に魔物を討伐する際の目安として隊員にも等級で分けられてるんだよ隊員には全部で三つだけど例外の一つがあるよ、大体は魔物と同じ感じの低級、中級、上級だね、さっき言った例外は『守護者キング』だよ守護者は27年前の厄災級を討伐した言わば生きる戦略核でね我が国の他国の進行の抑制にもなってもらってるるからありがたいよね、ちなみに僕は守護者と会ったことがあるよ!」

 森山さんは笑顔で守護者と会ったことを自慢する、守護者の個人情報は完全に国家によって秘匿され厳重に扱われている

「これにて対魔隊員による講義を終了するよ、みんな良く聞いてくれて将来有望だね、一人を除くけど」

 森山さんが笑顔のまま講義の終わりを伝えた、隊員たちに色々言われ門崎は最後まで黙り込んだままだった

 今日はそのまま放課後となったが俺は校長の呼び出しを食らった....俺は知らずのうちになにかやらかしたのか?と思い校長室へ向かった

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