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【社会面】
アパート一室で男性変死体 室内埋め尽くす大量の害虫 北関東
〇日午後二時頃、I県〇〇市のアパート「コーポサツキ」二階の一室で、この部屋に住む会社員、〇〇〇〇さん(三二)が死亡しているのを、訪れた管理会社の職員が発見し一一〇番通報した。〇〇署によると、遺体は死後数週間が経過していると見られる。
同署によると、家賃の滞納を不審に思った管理会社が合鍵を使って入室したところ、リビングの床で倒れている男性を発見した。
室内には数万匹とも推定される大量のカメムシが発生しており、遺体の表面や衣類、室内の家財道具に至るまでが隙間なく覆い尽くされていたという。発見時、部屋は目張りがされていたが、エアコンの送風口やサッシの隙間から害虫が侵入した形跡があった。
捜査関係者によると、男性は死因不詳だが、目立った外傷はなく、事件性は低いと見ている。発見が遅れた原因について、同署は「カメムシ特有の強烈な悪臭が充満していたため、遺体の腐敗臭とかき消し合い、近隣住民が異変に気づくのが遅れた可能性がある」としている。
◆「責任逃れ」の果てに
その後の調べで、男性は都内の大手電機メーカーに勤務していたが、今年十月に同県内の工場へ出向してきたばかりだったことが分かった。
関係者によると、男性は本社勤務時代、自身が担当していたプロジェクトで架空発注やデータの改ざんを行い、その責任を部下に押し付けて処分逃れをした疑いが持たれていた。会社側は当初、部下のミスとして処理していたが、被害を受けた元部下からの内部告発を受け、再調査を進めている最中だったという。
近隣住民の話によると、男性は転居直後から地域との交流を拒絶しており、挨拶をしても無視するなど孤立していた。
同じアパートに住む六十代女性は、「いつも何かにイライラしている様子だった。最近、部屋から変な臭いがするとは思っていたが、元々愛想の悪い人だったので関わりたくなかった。まさかあんな虫だらけの部屋で亡くなっているなんて」と顔をしかめた。
現場の部屋からは、大量の空き缶とともに、スマートフォンが見つかった。画面には送信エラーとなったメールの作成画面が残されていたが、文面はカメムシの死骸による汚れと、液晶の破損により判読不能だったという。
警察は、男性が精神的に追い詰められ、生活環境が悪化した末の孤独死とみて、詳しく調べている。
越冬群 小紫-こむらさきー @violetsnake206
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