傷心

桜庭

傷心

 今からゲームをしましょう。


 いつも通り喋ってください。私が傷つく言葉を言ったら、私があなたにバツ印のシールを貼ります。

 

 それでは、よーいスタート。


 ぺたり、と早速バツ印のシールを貼りました。ストレートな悪口に傷付きました。

 またまたぺたり。舌打ちは嫌いです。

 ぺたぺたぺたり。人の悪口でヒートアップ。宥めた私に八つ当たりはしないでください。


 ぺたぺた貼ったシールが数え切れないくらいの数になった時、あなたは私に言いました。


「お前、大丈夫かよ。こんなに傷付きやすくて、よく生きていけるな」


 まったくです。私は人一倍傷付きやすいみたいですね。

 こんなゲーム、やめましょうか。


 そう言って、私はぺたりと最後のバツ印を貼りました。


 どうやら私は生きてはいけないみたいです。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

傷心 桜庭 @sakuranoniwa

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

参加中のコンテスト・自主企画