生成AIが描いた鬼気迫る生々しい文学作品

生成AIにこれだけの小説を書かせるためには、書かせる側による壁打ちや指示文が物を言います。

生成AIと共創したり、真剣に向き合って小説を書かせるという行為は、決して作家の主体性や個性を放棄する行為ではないと私は考えます。

むしろ生成AIと対話することによって作家は普段意識しえない題材や発想を得る効果もあるのではないでしょうか。

生成AIにもかかわらず、身体感覚の描写が多いことにも関心を持ちました。そのことが奏功し、作品に生々しい狂気がにじんでいます。

ホラージャンルとなっていますが、純文学的でもあり、SFでもあり、全話を一貫する余白と白の描写、そして結末に収斂する熱を感じ、読みごたえがありました。