1-5 プロローグ

【胡桃沢家】

 

 遊園地の帰り、ひなくんに家まで送ってもらい、私は自分の家へと戻ってきた。


 ごはんとお風呂を済ませ、ベッドの上に寝転がる。


 昨日と今日で、どっと疲れがたまった。

 ランランが余計なことを言い出さないか、気が気ではなかった。

 

 去年、もうアメリカから日本へは帰らないと父から聞かされた時、私は自分の人生を呪った。

 慣れない土地。慣れない食事。慣れない人々。

 数年が経っても、それが変わることはなかった。


 もう、みんなは私のことを忘れたのだろうか。

 それぞれ違う学校、違う友人と仲良く過ごし、私のことなんて気にもしていないのだろうか。


 考えは次第に後ろ向きになり、胸の奥が重くなっていく。もう……。

 そんな時、目の前に■■■が現れ、私の願いを聞き入れると言った。


 私の願い――

 【日本に帰りたい。好きな人とずっと一緒にいたい】


 そう、心から願った。


 そうして、日本に帰ってひなくんと同じ学校、同じクラスになった時、神様に感謝した。

 同じクラスになってから一か月も、話しかけられないとは思ってもいなかったが……。


「ひなくん……これからは、ずっといっしょ」


 意識は静かに夢の中へ落ちて行った。

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