第48話 party(3)
派手な着物に身を包んだ
「―――なぁ。
悪い提案だとは思わなかったし、もとより自身もそのつもりだったからだ。
宮崎の―――地元の医師は、成瀬が事故に遭った一年前に、関係者である早坂たちにこう言った。
『
「つまり、
確かにその通りだ。けれど、口で言うのは簡単でも、医師の話していた『脳に負担を掛けないように接する』という条件は、従前の
現在の、脳に負荷が掛かっている―――あるいは、掛かってしまった後の
そんな理性的な考えとは裏腹に、
「―――このままじっとしてても、
それを聞いた
当然、中学生の彼らには東京まで向かう交通手段などありはしない。電車を乗り継いでいく―――なんてのは論外だ。金が足りな過ぎる。
兄貴に車を出してもらうのも―――事情を説明したところで、保守的な兄は『信じて待つしかない』と言うだろう。確かに、それが正しいのかもしれない。一介の中学生たちには、できることなんて無いのかもしれない。
でも、でも―――
玄関で立ち話をしていた最中、薄い玄関扉の向こうから慌ただしい足音が聞こえてきたからだ。その足音は、すぐさま扉のノック音、そしてチャイムの連打音へと変わった。
扉の向こうから聞こえてくるくぐもった声が、ひんやりした朝の空気を震わせた。
「早坂っ! トラックターミナルだ! もう少しで、東京行きのトラックが出るよっ!」
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