一色凛夏

お前には湖があり俺はその湖畔を歩いているに過ぎない


垂直ってなんだ 真冬のつららから無邪気に落ちる雫のことか


歪んでるテトラポットを踏んでゆく危ないとわかっていても、してゆく


愛だって人工物と言い張って電子マネーで会計をする


いい記憶ばかりが瞼を重くする プレイリストは最初に戻す


無意識に俺じゃなくてもいいだろと呟いている駅のホームで


待受を二人で行った湖の写真にしてる、ずっと、している

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一色凛夏 @irohaririri

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