第2話
私の大切なチャーリーは世界で一番強かった男の子だ。今は、私が一番強い。
私が中学生の夏に琵琶湖の水の中からブルーギルと見た花火の景色に似たチャーリーとの初体験を終えた帰り道、私はチャーリーの事が好きになった。
破瓜の痛みで忘れていたチャーリーの事を思い出して胸の温かみを感じて気付いたのだ。
大好きだよ、チャーリー。一万年と二千年経ってもあ、愛じゃねぇな、これ愛じゃないわ、恋だわ。
巣鴨のサミットで世界サミットが行われたあの日、そこにはオーストラリアからチャーリーのおばあちゃんも来ていた。
私はとげぬき地蔵の裏手にある、ケンドーコバヤシのサインが飾ってあるすっぽん屋でフグを食べていた。美味しいものを食べた時に一緒に食べたいなと思うのが恋で、これを食べさせたいなと思うのが愛だ、なんて金言があったのはなんの小説だっけ?
いや、違う、これ私が考えたやつ。
文字通り「はっ」と気付いた時には世界がひっくり返って、全てが私の勘違いや、間違いで出来ていた。
でもチャーリーの温もりだけは感じる事が出来た。チャーリーのおばあちゃんはチャーリーが死んだのが悲しくて死んだ。チャーリーの温もりの温度が少し上がった気がして、暑い。
私が私の業から抜け出して、巣鴨のサミットの明かりだけが光る巣鴨は私の故郷に似ていて、薄ぼんやりと赤みを帯びたチャーリーがロータリーで待っていて、言うんだ。
「一緒に食べたいのが愛で、食べてもらいたいのが恋だよ」
それ、違うから。
───パリン
巣鴨に色が戻る。反転の反転。でも裏の裏が表だって限らないでしょ?夢を見ていたような気分だった。
覚えていたのは二つ。私を強引に部屋へ連れ込んだチャーリーの指先が頬に優しく触れたこと。愛してるよって言ったらチャーリーはどんな顔をするのかな?
もう一つ覚えていることは、強い殺意。寮の管理人を殺さなければならない。必ず、殺す───
チャーリー 細目 暗 @bakamiya
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