チャーリー

細目 暗

第1話

私の大切なチャーリーは、世界で一番カッコいい男の子だ。



琵琶湖の近くで生まれた私は大学入学のため上京すると『ブラックバス臭い』という理由からイジメにあった。

神田にあるボロいアパートとボロい一軒家の間に挟まれた寮に住んだのだが、その寮の管理人にイジメられた。

そして私は死んだ。



チャーリーは同じ大学、同じ学科、同じ部活(将棋)だった。

年は七つ上で学年は一つ上。

部活の新歓コンパの帰り、酔った私を介抱するという理由でチャーリーは私を部屋に連れ込んだ。

チャーリーは8:2で英語を話すので本当に介抱すると言って私を部屋に連れ込んだのかは定かではない。

そんなわけで「あいらーびゅー」とチャーリーは言い終えるが刹那に私をベッドへ押し倒した。

正確にいうと玄関からベッドまで若干の距離があったので、二人土足のまま縺れてベッドに倒れこんだ。

下の私、上のチャーリー。

しばしの沈黙。

打破るは私の声。

「のーず、すめる、ばっど」

とチャーリーのエベレストのように高い鼻を摘んだ。

そのまま鼻で空気を吸い込むチャーリーを見るや私は手を離す。

「ノォッ!!」

ばっどすめるだったらしい。

私は笑った。

「ノォッ!!」って言うんだもの。



そして私は死んだ。



ベッドの上で。




何度か死を繰り返した私は故郷へ帰る。


雨がきて、雨が去り、千年では足りない旅。


あたりは暗くなり、建物一つ一つの明かりで辺りは照らされ、ここは水の世界。


チャーリー、あなたに見せてあげたい。

こんな世の中にこんな素晴らしい出来事があったなんて。

少しだけ本音を言えば、汚れたものもあなたと共有したい。

二人だけの秘密、内緒の宝物。



私は生き返って、今までの不義理をぶち殺す。

幽体になれば気合いだけが勝敗を決める世界なので、怨念怨嗟怨恨怨讐が私の脚を支える。脚、ないけど(幽霊だから)。



ふよふよと浮游する私に気付くのはやはりチャーリー。

チャーリーの祖母はいわゆるシャーマンだそうだ。


だけど、ごめんなさい。

私は業により、業を背負う。あなたには見せられない、何もない。


チャーリーが空に浮かぶ私に手を伸ばす。ねぇ、その手、洗った?そういえば部屋に連れ込んだ時も手洗いうがいせずに私のおっぱい触ったよね?

思い出したらチャーリーがウザくなって私はチャーリーを殺した。




そして世界を巻込んだ私とチャーリーのラブ・オカルティック・バトルが幕を開けた……。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る