満員電車がいやな本作の主人公は、羽があったら空を飛んで会社に行けるのになあと考えていました。
そんなときに通販サイトで『ハネハエール』というものを見つける。お値段は10包で三万六千円。なかなかいい値段、いや、でも本当に羽が生えるなら安いか。
なんかうさんくさそうな名前だけど、使ってみたら実際に羽が生えて、それからは会社へも彼女の家へも羽で飛んでいくという生活を主人公は送る。
このまま幸せな日常が続いていくのかなあ、そうじゃなさそうな気がするなあ、と思っていましたが……
この主人公がどんな結末に行き着くかは、あなたの目で是非確かめてみてください。
まさに令和のイカロス。
皆様に朗報です。三万円ちょっとで、空を飛べる時代がやってまいりました。
かつて藤子不二雄が、鳥山明が描いた世界がついにやってきたのです!!
満員電車とも、渋滞とも、痴漢とも、暴漢ともおさらばできる時代の到来です!!
ということで早速男はネットで購入し……
飲むと、肩甲骨の間から羽根が生えるそうです。
最初こそ、恋人の家に物理的に飛んで行ったり、楽しんでいた男ですが……?
便利なものを手に入れるとろくなことをしなくなるのが、人間の面白さとも言えますね。
まさに滑稽。烏骨鶏。
まるで笑うせえるすまんのようなオチが待っております。
……あ! 藤子A不二雄の方だった!?
ご一読を。
いまは にんげんのせなかに はねをはやす くすりが でまわっているんだと!
人間というものは、空に浪漫を、そして翼に自由を求めました。
「翼をください」なんてまんまド直球な歌もあるくらいですからね。
そんな人類は飛ぶ鳥に憧れ、気球に飛行機、ヘリコプターなど、様々な飛行手段を獲得したわけですが、いずれも普段使いの運用には、ちょっと大掛かりな乗り物ばかりだったりするわけです。
もっとコンパクトに、人ひとりを簡単に飛ぶ手段が確立できたなら……やはり翼、翼しか勝たん……助けて青タヌキ!
ということで、ドラ田もびっくりなトンデモ薬物、ハネハエール爆誕です。
精神的な作用でトぶわけじゃありません、物理的に羽が生えるんです。
しかも飛行方法も雑に「念じる」だけ。
助走や羽ばたきも必要ありません。
航空力学どこ行った!
オットー・リリエンタールも草葉の陰でブチ切れていることでしょう。
でも冷静に考えてみてください。
そんなもん背中に生えたら、物理的に邪魔でしょうがない。
狭い個室、例えばトイレになんて入れやしません。
まさか鳥のように飛びながら用を足すわけにもいきませんし。
あれ、これ詰んだか?
そんな誰しも一度は願ったことがある、天使のような羽のある日常風景裏表。
そして最後にはしっかりと「オチ」があります。
是非ともお楽しみください。
もしも背中に羽が生えたら、好きなところへ自由に飛んでいける……誰もが一度は夢見たことと思いますが、そんな願いをかなえてくれる不思議な商品が本作に登場する「ハネハエール」でございます。
使用方法はいたって簡単!
飲んだら生えます!そして羽に「飛べ」と命じるだけ!
持続時間は驚異の24時間、使用者の体重を含む100キロまでなら空中を自由自在!
降りたいときは「降りろ」の一声でOK!
気になるお値段は……10包入りでたったの三万六千円、これはお買い得!
これさえあれば、通勤時の混雑もなんのその。
あっという間に会社・学校、大切なひとの家までひとっ飛びでございます!
ただし、注意事項はきちんとお読みいただき、用法用量を守って正しくお使いください!
大分の七月七日さんの代表作とも言うべき作品です。これと「カッパ」「Gカップ桃太郎」が、フヅキ女史の三大作品ではないでしょうか。
本作は、とある若い男が、「ハネハエール」という36,000円の薬剤を購入して、空を飛び回る話です。でも、いいことばかりじゃなくて、苦労もあります。斜めにしないとベランダに出られなかったり、彼女とのアレの最中にわっさわっさ動いて邪魔だったりw
それでも、本人は実に満足して、デートに出勤に愛用します。
が、この手の、快楽を求めてお気楽な方法をとるキャラは、最後しっぺ返しを食らいますよね。イカロスもそうですし(彼は快楽ではないが)、ドラえもんなんかでもよくあるパターンです。
最後はアイロニカルに終わっていき、なにか彼女が可哀そうではありますが、読後感は不思議と爽やか。「まあそうだろうな」と読者にすとんと落ちるからでしょう。
良い作品だと思います。
お勧めしますよ!
設定が特に面白いです。
「飲むと羽根が生える薬」、通称ハネハエールというものが存在するという。
も、もしかしてこれは「空を飛んでいる気分になるヤバいお薬」のことでは!? とタイトルを見た瞬間に不穏なものを感じました。
でも、本当に羽根が生えて空を飛べるようになるという。
薬は十包で三万六千円。一回服用するのに三千六百円。羽根は自由に仕舞えるけれど、一回仕舞ったらもう一回薬を飲まないといけない、というルール付き。
この辺りのジレンマが特に面白いです。
三千六百円の価値がある「羽根を得る経験」。元を取るためには、有意義な使い道を考えねばならない。当初は満員電車に乗るのが嫌で薬に手を出した主人公ですが、もっと他に良い用法がないかと考え始める。
果たして、彼が迎える結末は? 先がとっても気になる作品です。
そして、あなたも考えてみて欲しい。一時的に羽根が生えるとしたら、どんな形で使ってみたいか? 三千六百円の価値のある「飛び方」。どんなものがあるでしょう。