都会に染まる

「この前な、奈緒に会って来てん」


 楓子はそう言いながら、ドリンクサービスの菓子を舌の上で転がす。場所はいつも通り、馴染みの喫茶店の隅の壁際の席。


「奈緒って、中学ん時の親友の?」と、背伸びをしながら千絃。


「そう、めっちゃ声デカくてうるさいヤツ」

「楓子にお似合いやん。で、どうやった?」


「めっちゃエロかった!」

「感想終わってるな」


「だって、めっちゃエロくなってたんやもん!」

「前はそうでもなかったん?」


「いや、前からエロい部分はあった」

「この話、意味あるん?」


「でもマジでエロかってん。やっぱり、都会に染まっちゃったんかな…」

「その時の写真とかは?」


「待って待って、スマホにあるから。あった、これこれ」

「お前もめっちゃエロいやん」


「えー、そうかな?」

「100パーそうやろ。どこで買ってん、こんなエロい服」


「ちょっ、千絃! エロいエロい言い過ぎやって!」

「お前が言うな」


「そう言えばさ、今日昼に食べたパンの外見が、オオサンショウウオの肌みたいな色してたんやけど」

「なんやねんこれ、AIが考えた女子高生の会話か?」

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