第3話 ​📜 肥前の熊、覚醒の血統

「肥前の熊」こと龍造寺隆信の壮絶な過去を振り返る、第3話のプロットだ!

​ 幼少期から権力掌握に至るまでのエピソードは、彼の豪胆さと、その裏にある策略を際立たせる、ドラマチックな展開の核となります

​📌 あらすじ:前半

​🧒 円月、寺での修行と怪力(幼少期)

​ 時代:享禄2年(1529年)頃

​ 龍造寺隆信(幼名:円月)は、水ヶ江城に生まれながら、幼くして宝琳院へ預けられ、寺僧となる。

​**円月(宮沢氷魚 ※若き僧侶時代)**は、寺の静寂とは裏腹に、内に秘めた荒々しい気性を持て余していた。

​ 彼を預かった大叔父・豪覚和尚(竹中直人)は、その異様な腕力と早熟な知恵を見抜いていたが、あえて厳しく接する。

​(再現シーン)15歳の頃、領民との諍いで、円月がたった一人で寺の門を押し返し、領民数名が下敷きになるエピソードを挿入。**「熊の片鱗」**が垣間見える。

​🔪 祖父・父の非業(天文14年・1545年)

​**龍造寺家兼(篠田三郎)**は、隆信の曽祖父であり、水ヶ江龍造寺氏の実質的な最高権力者。隆信の祖父・**家純(村上弘明)**と父・**周家(緒形直人)は、主君・少弐冬尚の重臣馬場頼周(高嶋政伸)**の策略にはまり、謀反の嫌疑で誅殺される。

​円月は、**家兼(篠田三郎)に連れられ、命からがら筑後国の蒲池鑑盛(赤井英和)**のもとへ脱出。

​この非業の死が、隆信の心に**「権力への渇望」と「裏切り者への憎悪」**を深く刻み込む。

​📜 第3話:あらすじ:後半

​🦹 帰還と家督乗っ取り(天文15年・1546年〜)

​翌年、家兼は**蒲池鑑盛(赤井英和)**の援軍を得て帰国し、**馬場頼周(高嶋政伸)**を討ち、龍造寺氏を再興するが、間もなく病に倒れる。

​**家兼(篠田三郎)は、枕元で円月(宮沢氷魚 → 隆信:遠藤憲一)を呼び、「お前こそが、この家を再興し、肥前を治める器だ」**と還俗して家督を継ぐよう遺言を残す。

​ 円月は還俗し胤信と名を改め、水ヶ江龍造寺氏の家督を継ぐ。この継承に、一族・老臣の不満が噴出するが、八幡宮の籤引きによって、胤信が神意によって選ばれたと決定する(この神意の演出に、重臣石井兼清や、隆信の母慶誾尼の巧妙な策略が絡んでいたことが示唆される)。

 🐻 隆信の誕生(天文17年・1548年〜)

​ 胤信は、龍造寺本家の当主・胤栄の未亡人(浜辺美波)を娶り、本家(村中龍造寺)の家督も継承。

​家中からは**「家督乗っ取り」**との不満の声が上がる。胤信はこれを抑えるため、西国随一の大名・大内義隆(佐藤浩市)と手を結ぶ。

​ 天文19年(1550年)、胤信は大内義隆から一字を拝領し、隆信と改名。大内の後ろ盾を背景に、強引に家中の反対勢力を排除していく。

​(クライマックス) 同年、隆信の母・慶誾尼(沢口靖子)が、重臣・鍋島清房(小林隆)の正室が亡くなった後、「清房と子の直茂は当家にとって欠かせぬ逸材」として、自ら鍋島清房の後室に入り親戚関係を構築。

​隆信(宮沢氷魚):「母上…その豪胆さ、見事!」

​慶誾尼:「肥前を治めるには、血筋や権威だけでは足らぬ。実力ある者を、決して手放してはならぬのです。」

​📈 結び

​**隆信(宮沢氷魚)は、母の剛毅な行動に感服し、自らの「肥前の熊」**としての道を進むことを決意。

​ナレーション:「祖父・家兼の予言通り、還俗した一人の僧が、肥前の龍造寺氏を、九州を揺るがす戦国大名へと押し上げようとしていた。その傍らには、やがて隆信の片腕となる若き武将、鍋島直茂の姿があった――。」

​🎭 新キャスト(第3話 登場・活躍)

​龍造寺 周家(りゅうぞうじ ちかいえ):緒形 直人

​隆信の父。馬場頼周の謀略により非業の死を遂げる。

​豪覚和尚(ごうかくおしょう):竹中 直人

​隆信(円月)の養育役となった大叔父。隆信の異能を見抜きつつ、出家させて制御しようとする。

​馬場 頼周(ばば よりちか):高嶋 政伸

​少弐氏の重臣。龍造寺一族を陥れ、隆信の父と祖父を誅殺した宿敵。

​蒲池 鑑盛(かまち あきもり):沢口 靖子

​筑後の有力大名。家兼と隆信を庇護し、馬場頼周討伐を支援する。

​円月(えんげつ):宮沢 氷魚

​隆信の若き僧侶時代。豪胆さと知恵が既に備わっている。

​龍造寺 家純(りゅうぞうじ いえずみ):村上 弘明

​隆信の祖父。父・周家と共に誅殺される。

​龍造寺 家兼(りゅうぞうじ いえかね):篠田 三郎

​隆信の曽祖父。一族の危機を救った老将。隆信の器量を見抜き、還俗と家督継承を遺言する。

​この第3話で、隆信の**「非道のカリスマ」が形成された経緯が描かれ、第1話・第2話で描かれた島津・大友とは異なる「下克上」**の軌跡が際立ちます。

​次は、龍造寺隆信が本格的に北部九州の覇権を狙い、島津家と対峙する展開(第4話)について考えましょうか?

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