Episode4 ションソン・デ・ラ・モーン

町人Ⅲ「シーランス王国には代々「ションソン・デ・ラ・モーンを歌う女性がいる」と言われてきた。けどその女性が本当にいるのかは分からない。女性と言われているが女性ではないかもしれない。そのような噂がシーランス王国にできた時からあり、いつの間にかシーランス王国の音楽を歌うと死ぬと言われてるんや」


コムロ「なるほど」


町人Ⅲ「そういえばこの街の南側にこの国の歴史に詳しいやつがおる。もしかしたらなんか知ってるかもしれないな」


コムロ「わかりました。ありがとうございます」


街の人に言われるがまま、コムロとジョンはシーランス王国の南側へ行った。


ジョン「ここですか?」


コムロ「地図を見た感じそうみたいだな」


コムロ達の目の前には言葉では表すことができない程の大きな家がそびえ立っていた。家は5階建てであり、横には別の棟がそれぞれ対照的に建っている。まさに豪邸と言ったところだろうか。コムロ達は門の横にある呼び鈴を鳴らした。


コムロ「ごめんください、ここに歴史に詳しいお方がいらっしゃると聞いたのですが…」


執事「あぁ、リヨンのことですか。残念ながら今は外出中です」


コムロ「わかりました」


残念ながらリヨンという人は今ここにはいないらしい。コムロたちはリヨンが帰ってくるまで調査をしていた。


1時間後

その後も特に何も得ることはできず、さっきの豪邸に戻ってきた。すると、そこにはリムジンが止まっていた。


運転手「リヨン様、こちらへ」


リヨン「ご送迎、心から感謝いたします」


見た感じだいぶ若そうだ。とても歴史に詳しい人とは思えない。髪は茶色で身長はおよそ150cm後半、白のワンピースを着ている。瞳は鮮やかな青色でティブロの人とは感じが違うなと思った。


コムロ「あの人がリヨンという人か」


ジョン「どうします?」


コムロ「とりあえず人がいなくなってからもう一度呼び鈴を鳴らそう」


そうしてコムロたちはリムジンが家の前を離れるまで待った。コムロはその間、今まで集めた手がかりをメモ帳にまとめていた。思ったよりリムジンは早く家の前を去った。


ジョン「いなくなりましたね!向かいましょう!」


コムロ「そうだな」


コムロたちはもう一度豪邸の呼び鈴を鳴らした。


執事「おや、また貴方達ですか。どうぞ中へお入りください。リヨン様が待っております」


コムロ「ありがとうございます。では、失礼します」


ジョン「お邪魔しまーす!」


コムロたちは長い長い廊下を渡り、リヨンがいる部屋まで向かった。


コンコンコン

コムロ「失礼します」


ジョン「失礼します!」


リヨン「あらあらお元気なこと。ところでわたくしになんの用かしら」


コムロ「このシーランス王国の歴史についてお聞きしたいのですが」


リヨン「わかりました。書物を取ってきますので少々お待ちください」







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