第4話 ケイタの世界・完

僕はエルマイダ王国の第1王子のカイル。

そしてこの世界に勝手について来た妹のエマ。

そしてこの世界の入国番人のケイタの家に行くことになった。

僕が盗まれた鍵をいっしょに探してくれる。

ケイタが僕らに力を貸してくれる。

異世界での友人は貴重だ。ありがたい。

僕らはケイタの空飛ぶ丸いドローンのような

金属の円盤に乗った。

音もなく浮上。町の上を飛ぶ。

「ケイタ。この世界の乗り物は、

すべて空を飛ぶのか?」

「そうだ。よく見てごらん。見えないようで

うっすらと線があるだろう。

あの細い電気の通ったリード線の上を無秩序に見えるけど規則性があって飛んでるんだ。

だからぶつからない。

だから地上は人しか歩いていない。」

エマが「ほんと。人しか歩いていない。

きゃあ!馬が。」

「どうしたエマ?」

僕はエマをかばった。

「カイルお兄様。あれ。」

エマは指をさしながら

前から空を飛ぶ馬がこちらに

向かってきている。

ケイタが「エマ。あれは、馬。間違いないよ。この世界はさっきも言ったけど人間以外は空を飛んで移動するんだよ。

それに安心して。

ぶつかることなないんだ。

すべてAIで計算されている。

交わることはないんだ。だからぶつからない。事故はないんだ。」

「それはすごいわ。ねえ。お兄様。」

「そうだな。僕らの世界じゃ。

平面の道を人や馬や車に馬車。

すべてが往来する。

残念だが事故は起こってしまう。

ケイタ。この世界は素晴らしいな。」

「そうか?」

そうして僕らはケイタの空飛ぶドローン円盤で地上についた。

正確にはケイタの家に着いた。

白い四角い家でシンプルでかっこいい。

「ケイタ、かっこいい家だな。」

「ありがとう褒めてくれて。」

ケイタが「家に入る前に少し町を案内しよう。地上は人間しかいないから大丈夫。

行こう。」

僕らはケイタについて町に出た。

お店がたくさんあって。

その光景は僕らの世界とあまり変わらない。

エマは目新しい品物に目をキュロキョロさせて喜んでいる。

さすが女の子だ。

たださっきから町を歩きながら僕だけは

違和感を感じていた。

それが何なのか、わからなかった。

行きかう人間も僕らとあまり変わらない。

『なんだ。この違和感は?』

「ケイタ。この世界の人達は異世界に行くときにはカラスの姿。

ここでは人の姿だけなんだよな。」

「そうです。」

「この中から鍵を盗んだカラス。

人を探すのは、やはり大変そうですね。」

「そうですね。」

「ドーン。」横を向いていた僕は人とぶっかった。とっさに「ごめんなさい。」言葉が出た。

返事がない。僕は顔をみた。ケイタと同じ顔だった。

「えっ?」違和感の正体がわかった。

「ケイタ。ここの人達はみんな君と

同じ顔なんだね。」

「それに気づいたんだね。カイル。」

「はい。」

一瞬、寒気がした。

ケイタが「この世界はAIが造り出した。

世界だ。実在しない世界。

君達が来てはいけない世界だ。」

エマが僕の袖を強く引っ張る。

「無駄をすべてそぎ落とし世界。

それがここです。

人の顔もすべて同じ。家も同じ。

AI にコントロールされているリード線のぶつからない道。なにも不自由がない世界。

だからこの世界では神は最低ランクなんですよ。神はこの合理的で便利過ぎる世界には

不要。」

「それって。」

「カイル、エマ。悪かったですね。

この何不自由のない世界が僕は嫌になったんです。

僕は別の世界に行きたかった。

そしてつい。出来心でカイルの世界。

エルマイダ王国の入国の鍵を盗んでしまいました。

不便さがあるくらいでちょうどいい。

便利さを追求しすぎるとこの世界のようになってしまいますよ。」

「あれ?」ケイタの声がだんだん小さくなって・・・ガタン。

「痛い。」気づくと僕はエルマイダ王国の入国ゲートのデスクで居眠りをしてた。

今のは夢?鍵は?僕は急いで鍵を探した。

ポケットにあった。

さっきのは?

いったい何だったんだろう。

そしていつも通りエルマイダ王国への入国審査官の僕の仕事は続く・・・完。















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異世界ゲートの番人 京極道真   @mmmmm11111

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