第3話 カラスを探せ

「なあ、ケイタ。

君はこの世界の王族なのか?」

「いいや。ただの入国管理官だ。

この国には王族は存在しない。

カイル達の世界と常識もすべて違うかもだ。」

エマが「そうでなきゃ。

時空を越えて異世界へ

来た意味がないわ。

私は何かワクワクしたいの。」

俺様は「エマ。さすが俺様の妹だと言いたい。

お前はほんとポジティブだな。」

「そう?カイルお兄様。

褒めて頂きありがとうございます。」

ケイタが「ぷっ。」と笑う。

「なんだその会話。

仲が良い兄妹だな。

それよりこの異世界でカラスを探すのは

少し大変かもだ。

奴はすでに人に変身している。

この国の人々はこの国に帰還すると自動的に

人の姿に変わる。

もちろん出て行く時はみんなカラスの姿だ。」

エマが「なんだか、ヘンテコな世界ね。」

「まあ、そう言わないでくれ。

これでも僕の大好きな世界なんだよ。」

「そうだったわ。ごめんなさいケイタ。」

「いいんだ。わかってくれれば。」

俺様は「ケイタ。お前は入国管理官だろう。

俺様より大人に見える。

しかし白衣を着ている。

本当は

医者か科学者なのか?」

「いいや。ただの入国管理官だ。

これは僕の趣味だ。」

「そうか。

それよりカラスだ。

俺様も実際、俺様の国、エルマイダ王国に入った後までは追跡はできない。

同じか。

入国審査は厳しいが、あとは通常追跡しない。」

「カイル。理解してくれてありがとう。

で、これからどう、二人ともするんだ?」

「俺様は、カラスを見つけて鍵を取り返す。

正直、今はもう一つのスペアーキで

現状は大丈夫だ。

ただこの失態は俺様のせいだ。

後始末ぐらい自分でつけたい。」

「そうか。僕も手伝うよ。

大好きな僕の国ジパンのカラスが盗みを

働いたのを見過ごすわけにはいかないしな。」

「ありがとう。ケイタ。」

「じゃあ。今日は仕事は終わりだ。」

「ケイタ、大丈夫なのか?

入国の列、かなり並んでいるぞ。」

「大丈夫だ。見てろ。」

ケイタはポケットの中から

小型のコントローラーを取り出す。

「はい。操作終了。」

「?」

エマが「ケイタと同じ顔の白衣のロボットが。」

「そうだよ。彼はケイタ2号。

オリジナルは僕。製作者も僕だ。」

「なんだ、ケイタ。やっぱり科学者じゃないか。」

「違うよ。」

「なんだそれ。じゃあ、神か?」

「それも違う。」

「カイル、エマ。言っただろう。

君達の世界とは違うんだ。

この世界の神は最低ランクに位置付けられている。

「えっ?」











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