第3話 嫉妬
奈津は蒼太と弁当を食べていた。その時、急に蒼太が話しかけてきた。
「さっき、屋上で話したことなんだけどさ、逆に聞くけど、奈津は好きな人
いないの?」まさかそんな事を言われるとは思わなかった奈津は、
驚いた顔をして、「いるけど、、、、、。」と返事をした。「ふ~ん」と蒼太は言う。
お弁当を食べ終わって、奈津は美樹のところに行く。美樹は、菜月と話していた。
「美樹〜ちょっと話したいことあるから廊下来てくれない?」と言った。
美樹は、「菜月ちょっと待ってて!!」と言って、奈津と一緒に廊下に出ていった。
「で、話したいことって何?」と美樹が奈津に聞く。「えっと、、、蒼太のことが好きなんだよね?」と奈津が言う。美樹は、「うん。蒼太のこと好きだよ」と答える。
「ライバルって、、ことだよね?」と心配そうに奈津は聞く。「そうだよ。
ライバルってことだよ。」と美樹は言った。「明日、告ろうと思うんだけど」と
素直に美樹は言う。「え、、」とどういう返事をすればいいのか分からなくなった
奈津は、戸惑いながら「本当のライバルじゃん」と言った。
美樹は、もうこれ以上この事を話したくなくなったのか、「じゃ!教室戻るね」
と言いながら教室に戻ってしまった。立ちすくんでいる奈津は、心のなかで
(私は一緒にお弁当を食べれたし!!美樹は緊張して告れないと思う!
そんなに心配しなくていいよね!!)と思っている。それが本当かは
分からないが、緊張して告れなくなりそうなのは確かだ。
教室に戻った美樹は、菜月のところに行き、一緒に蒼太の話を始めた。
「蒼太って、めっちゃ優しいよね!それに面白いし!!」と美樹が言う。
「私蒼太のことは、友達としては好きだけど、恋愛としては好きじゃないから
そんなにわかんないかも」と興味なさそうに菜月は返事をする。
その時、チャイムが鳴って、全員席につく。奈津と蒼太が紙切れに
文字を書いて渡し合っているのを見て、美樹は羨ましそうに見つめている。
その感情を、「嫉妬」という事はまだ美樹も分かっていなかった。
蓮は、美樹が険しい顔をしていたからか、自分まで顔が険しくなっていた。
授業が終わると、みんな教室を出て部活に行く。「さいなら〜!」と言いながら
蒼太の親友の晴人が教室を出る。晴人に続き、蒼太も教室を出ていく。
蒼太の部活は、サッカー部。晴人も同じく、サッカー部だ。
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