第3話 最初の村

「ユキ!見てあれ!」

「2日間滞在する村だよ!」

馬車はこっから更に2つ先の街まで行く

「ここは料理が美味しいらしいから楽しみだね!」

はたしてうさぎは美味しい食事を食べられるのか?

「食べられるよ!」

「!?」

「12年ぶりだね!」

「えっと…?誰だっけ?」

「覚えてないの!?魔砂うさぎだよ!」

「博識なうさぎか!」

「今は魔砂うさぎ改めサウサだよ!」

「ユキ?お友達?」

軽く頷いた

「ユキって言うんだ!いい名前だね!」

「ありがとう」

「なんか雰囲気落ち着いた?」

「そうかな?」

「絶対に雰囲気変わったって!」

「そ、そうなのかなぁ」

「ユキ?お話はそれくらいにして宿に行こ」

今日からこの宿に二泊三日でお世話になるんだ!

「あとここで依頼を受けてお金も稼ごう!」


「うーん、これだ!」

ムーンウルフの討伐か…必ず夜の戦闘になるな…

「今夜倒しに行こっか!」

「とりあえずこの村の広場に行って時間を潰そう」

「あ、ユキ!あれ見て!」

足紐?

「おじさんこれください!」

「はい!ユキにあげる」

ペット用の足紐か、なるほど

「お守りね!」

嬉しいな!

「はぐれないようにね!」

前言撤回ちょっと嬉しくないな


「ここにムーンウルフがいるんだね」

「今回はほかの冒険者もいるから楽勝だね!」

たかが狼にそんな数はいらないと思うのだが…

「お、あんたがCランクの冒険者か」

「今回は共闘お願いします」

「目標の位置と数を共有しておくぞ」

「先に行ったのですか?」

「ああ、偵察にな」

「こっからしばらく先へ進んだらいるぞ」

「数は想定外の12体だ」

「12!?」

「多いだろ?分かるぞそれ」

12は流石に危険だ

「少なくないですか?」

何を言っているんだこの子は…

「さ、早く行きましょう」

「少ないってお前…Cランクは格が違うな…」

「そこのうさぎも苦労してそうだな」

全くその通りだ


歩き始めて20分ほど経った

「そろそろですよ」

「お、いたぞあれだ」

「なんかムーンウルフのA種がいるけど…」

「え?そうなのか?」

「一体だけ異常に魔力が多い」

A種だとかそういうのはよくわかんないけどとりあえず一体だけ強いのね

「A種って俺じゃ勝てねぇな」

「A種をやるから他の足止めよろしく」

「ちょ、まっ」

「行っちまった…

  ん?うさぎか、まぁペットが戦えるわけが」

[スノーパレード]

「…破茶滅茶だなこの強さ、

  ムーンウルフ11体が簡単に倒されたぞ」


「A種はやっぱ強いな、でも…」

「うちのユキはH種なんだよ」


―――「面白くなってきたわね…」

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