第2話 少女
誰だろうこの人の子供は、
「起きた?体調は悪くなさそうだね」
魔物なら回復力がすごいから心配する必要はないのに…
大体6つほどの白髪の女の子だ
「君は魔雪うさぎ?って言うらしいね」
何だ知っているのか
「上から飛んできてびっくりしたよ、魔物って再生力強いらしいけど3日も起きなかったからね?」
え?まじで?
「あと君の名前は今日から…」――
あれから12年経ったのか…
「ほら!行くよ!」
あの少女…いや、アグシ・ノースは冒険に出る。
「馬車代もちゃんとあるから大丈夫だよ?
冒険者カードもあるし…」
アグシはそこそこ強い、例えば14の時…――
「あ、目標の魔物発見!喰らえ!」
「ファイアウォール!」
何だあのとんでも技は、本来進路を防ぐための火の壁を動かして当てている…
ってことが…技術が高いというべきか…
「ほら、早く乗って?」
私はぴょんと飛び乗りこのとんでも少女に付いて行った。
「冒険の始まりって感じがするね!
今から目指すのは、えーと…」
「首都のギリシアだね!」
全くこの子は、乗り合いの馬車でそんなでかい声は出さないで欲しいものだ
「複数の魔物が出ましたー!
怪我をしないよう気をつけてくださーい!」
「早速私達の出番ね!」
これでもこの子は冒険者ランクが結構高めだ、
まぁあんなとんでも攻撃できるんだし…
「皆さん下がっていてください
ここは私がやります!」
あれでも6段階中の3のCランクなんだよなぁ
「今更E級に負けるわけが」
無い
「喰らえ!ファイアプレース!!」
指定のあたり一面を火の海に変える広範囲技だ、
こっちは馬車に被害が出ないようにしているので
問題はない
「よし!やった!」
後ろの馬車からも拍手喝采が聞こえてくる。
やっぱりアグシは強いな
「すごいな君は私の商会の護衛にならないか?」
「そういうの間に合ってます」
流石はきっぱりと断れる女
何食わぬ顔で馬車に戻ってきている
「いたぞーー!!」
何だ!?
「商会長だ!目撃者は殺せー!」
どうやら面倒事に巻き込まれたらしい
「どこへ行くの?」
聞かれても返事ができないんだから困る
でもアグシの炎魔法だとあいつらが危ない、
…だから
[スノー]
「な、何だこれ!雪で身動きが」
拘束さえすればあとは誰かが何とかしてくれる
「さては…いつもの他力本願だな?」
「流石はずる賢いなぁ」
そんなこと言われても…
「ありがとうございます!
お名前をお伺いしても?」
「私はアグシ・ノース
でもあいつらを拘束したのは…」
「ユキなんだよ!」
―――「これでまた運命の辻褄が合ったな…」
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