第2話 なに……この魔物
「うわーーーーー!でたーー!」
叫んだ後、恐る恐る後ろを振り返る。
・・・ひいっ!
恐怖と困惑が同時に渦巻く。
だって目の前にいたのは手のひらサイズの小さな魔物だったんだから。
丸っこくてフワフワ。
耳は大きくてピョコピョコ動く。
しかも、目はまんまるでくりくりしている。
「……ちょ、ちっちゃい!? 可愛い……のか?これ……」
「ぷひっ?」
「ひえーーーーー!」
本日何回目かわからないが、思わず叫んだ。
・・・びっくりした。
ほんと、心臓に悪いから急に鳴かないでほしい。
見た目は可愛いのになんで怖く感じるんだろう……。
僕の心臓はまだバクバクしている。
魔物の方もこちらをじーっと見つめている。
・・・気まずい。普通に気まずい。
とりあえず、離れよう……。
ゆっくりと森の奥へ歩きだしてみる。
けど、後ろからは黒い影が……。
「ちょ、ちょっと待て! なんでついてくるんだよ!?」
僕君に何かした?
いい子だから、お願いだから向こう行ってくれ!
でも、よく見ると魔物は攻撃する気はなさそうだ。
ただ、僕についてきたいだけ……みたいな感じだ。
「……なんだこれ。怖いけど……可愛い……のか?」
森の中を進めば進むほど、ますます逃げ場のない状況になっていく。
こ、これは……。
これからの森ライフ、なかなか波乱の予感がする……。
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