怖がり魔術師は元の世界に戻りたい
探 KKG所属
第1話 臆病者のスバル
僕はスバル。
前世では普通に生活を送り、17年の人生をしっかり全うした。
なのに……。
なんでこんな目に遭わなければならないんだ!?
僕は涙目になって1人叫ぶ。
なんでだよ!?
普通に考えておかしいだろ!?
死んだと思ったら目の前には大きな森と魔物らしき生物。
逃げようにも怖くて足は動かない。
なんで僕なんだ……。
異世界転生って……。
僕はそんなの望んでいない!
何より僕は怖いものが苦手なんだ!
魔物が僕の方に近づいてくる。
こわい……。
自分の歯がガチガチと鳴る。
もう無理!
耐えきれなくなった僕は一目散に森の方に逃げ出した。
そのまま森を全力疾走して逃げるつもりだったんだけど……。
「ハア。ハア」
・・・しんど……。
僕の体はものの数十秒で悲鳴を上げた。
なんだよこれ!
前世の方がまだ逃げ足早かったぞ!
普通異世界転生って言ったらボーナスがなんかあるだろ!
怖がりな性格はそのままだしなんか体力は退化してるし。
「どうせ転生させるならなんか特典つけろやー!」
僕は力の限り叫んだ。
「ぷひっ?」
「えっ?」
なんか今聞こえなかったか?
恐る恐る、後ろを振り返る。
「うわーーーーー!でたーー!」
腹の底から声が出た。
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