決意

 神のお告げによって、俺は結依を探し出すという決意をした。

 だが、アイツは本当に神なのか?


ー夢の中にてー


「あー何ここ!?」


 俺は超パニクっていたが、いずれ落ち着くようになってくる。


「あ、でも、さっき寝たしな...ここ夢か?夢を夢と認識できるなんて久しぶりだな...」


 そう言いながら俺は全裸であることに気付かず歩き回っていた。

 濃い霧に囲まれていたため、ひたすらほっつき歩いていた。

 そして神は現れた。


「はじめまして、蓮くん」

「え?あ、はじめまして」


 現れた神も全裸だった。

 男みたいな筋肉と体格だったが、驚くことにビーチクとバナナが無いのだ!


「僕は魂と時の神、アガレスだ」

「あがれす!よろしくお願いしまーす!」


 妙にリアルな夢だなーと思いつつも俺は夢の中の神と話すのを楽しんでいた。


「まあ、僕が君のところに現れた理由は一つ。君の運命についてだ」

「運命?」

「うん。で、君の大好きな結衣ちゃんが転生したということを知らせに来たんだ。しかも前世の記憶を持ってね」

「え?」


 俺はこのとき一気にマジになった。

 結衣の名前を10年以上聞いてなかったからだ。


「あなたが神である証明は?」

「未来予知ができる。明日のめ〇ましテレビの『今日のわんこ』に出てくるのは大分県のトイプードル、ココアちゃんだ」

「なるほど...」

「あ、あと女子アナのスカートが風でめくれる。ピンクのパンツだ」

「神情報ありがとうございます神様」

「君の大好きな結衣ちゃんは、日本のどこかに転生している。それだけ。ばいばーい」




ー現在ー


 彼は本当の神だった。

 『今日のわんこ』にココアちゃんが出てきて、女子アナのパンツはピンクだった。


「信じるべきかー!?わかんねー!」


 俺は一人で頭を抱えていた。

 そもそも、俺はなぜ転生したんだ?

 いや、考えるな。そんな事いくら考えたって答えは出ない。

 結衣を探しだす。それだけだ。

 まず、俺が転生したのは死んでから2日後だ。となると俺と同じ年齢で生まれた月も同じで間違いないだろう。

 2011年に生まれた子供は1,050,800人。

 そのうち女児は約49%。

 一月あたり生まれる子供の数を12分の1とすると...


1,050,800 × 0.49 ÷ 12 ≒ 48,600


 5万弱か...キツ。

 そもそも、結衣は新しい人生を始めたんだ。追う必要はない。

 そうだ...

 追う必要は...

 彼女のために...



「いや、探そう」



 それが彼女のためにならなくても。

 結局俺は、結衣のことが好きだ。

 異性としてかもしれないし、人として好きかもしれない。

 それは会ってから確かめる。


 とは言ったものの、どうやって5万人弱の女子から結衣をピンポイントで当てるかだ。

 まず結衣に見つけてもらうには、まずSNSなどでの発信が一番良いだろうが...

 俺が「転生した女の子を探してます」といったなところで誰も信じてくれないだろうし、そもそも結衣に届くとは限らない。

 思い出せ。結衣の趣味を。結衣に認知してもらえるものを...


 あ、恋愛漫画。


 そういえば結衣は恋愛漫画が大好きだったな...



 この日、俺は決意した。

 漫画家になると。

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