第24話:時の暴走

深夜の演習場。

月の光が薄く地面を照らす中、カナタの手から放たれる光は制御を失い、周囲へ飛び散る。


裂け目の揺らぎも呼応するかのようにざわめき、空間の震えは次第に強まってゆく。

膝をかすかに曲げ、力を入れる。

だが、光の暴走を完全に抑えることは叶わない。


胸の奥が熱く締め付けられるようで、思わず腰を下ろす。

「……もう、限界かな……」

視界はかすみ、頬には冷たい汗が流れていた。


服部は少し離れた場所でカナタを見ていた。

その目に映るカナタの姿は、すでに限界に近づいていた。


「俺は、何ができる……」

服部は目を伏せ、拳を握りしめた。


霧子のデータ解析は、体の異変が単なる疲労ではないことを明らかに示している。

恐れていた事態が、いまや確かな予兆となって迫っていた。

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