第18話:使命への障壁

翌朝、訓練場。

カナタの動作は遅れ、手の震えも更に目立つ。光の弧は不安定で、これまでの安定した制御とは明らかに異なっていた。


目のかすみや反応の遅れが重なり、疲労以上の異変が存在することを服部は感じとっていた。


服部は、毎夜、資料棚に並ぶ古い文献や、カナタが見ていた記録に目を通し、異変の理由を探ろうとしてきた。

そこに書かれた内容を読み進めるたびに、必ず“KAGUYA計画”の名が服部の行く手を遮る。


「……カナタ、俺には何もできないのか……」


上層部は何も言わない。沈黙だけだ。

調べようにも、KAGUYA計画というものが、幾度となく立ちはだかる。


――

霧子は遠隔端末の向こうで冷静を装う。データ解析と助言で最悪の事態を防ぐことは、まだ可能だった。


だが、胸の奥で葛藤が渦巻く。

――今、真実を告げるべきか、まだ隠すべきか。

けれど、伝えたとしても…。


カナタは何も知らず、ただ任務を繰り返す。


服部と霧子の間に交錯する思惑。そして、それをかき消すように危機の影が忍び寄る。

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