第2話 特訓とキャラ決め

さて主人公陣営にも敵陣営にも属さない中立の立場になって原作に関わると決めたのでひとまずやることは……特訓だ!まず最初にやる事はダンジョンに潜ること!原作でも言っていたがこの世界で強くなるにはとにかくダンジョンに潜らないといけない。もちろんダンジョンに潜らなくても強くなる方法はあるがダンジョンに潜る方が強くなれるし何より一番手っ取り早いからな。


ダンジョンや魔物、魔法師にはランクがあり一番下のF級から最も高いA級まである。そしてA級の上に S級怪物と呼ばれる規格外のランク。もっとも S級怪物なんてこの世界にも両手数えられるほどしかいないが。


ちなみに俺が最初に入る予定のダンジョンはF級認定された初心者向けのダンジョンだ。



◇◇◇◇◇◇



スラム街 墓地ダンジョン入り口


と言うことで着きましたスラム街墓地ダンジョン!ここは先程も言った通りF級ダンジョンに認定されている場所で難易度は一番下である。第1階層はスライムしか出てこないが第2階層からはアンデットが出てくる全10階層のダンジョンで俺が最初に入るダンジョンとしては最適な難易度となっています!よ〜し早速入るか!


「おぉ〜」


ゲームで見たことある場所を実際に見ることになるとは何とも言えない気持ちになるなぁ。さ〜て、早速スライムを探すか。F級ダンジョンとはいえ俺はまだレベル1だから油断せずに行かないとな。


「キュイィィ」


「……っ!」


いた!初めてこの目で見たモンスター!俺はバレないようにできるだけ気配を消しながら近づいた。


「……くらえ!」


「キュイィィィィ!」


俺はスライムに愛剣ゴミ──ゴミ箱の中から拾った錆びてボロボロの短剣だが──を突き刺した。するとスライムは素材を落として消えてしまった。


「ここもゲームと一緒か……」


エタクロの世界ではダンジョン内の魔物は倒すと死体が消えて素材(ドロップ)を落として消えてしまう。やはりこの世界はエタクロの世界なのだろうか。それにしても初めて魔物を倒したのにあまり取り乱さないな?まぁ人型じゃないしこんなもんか。それより早く強くなるために最下層まで行かないとな。



◇◇◇◇◇◇



スラム街 墓地ダンジョン 第5階層


……思ったより退屈だな。どうしてダンジョンの中にいるのにこんなに退屈なのか、それにはとある理由がある。自分で言うのはなんだが俺はかなりエタクロをやりこんでいた、それこそダンジョン内の構造や敵の動きを覚えているくらい。と言うことでかなりつまらない、もちろんレベルが上がっているのは分かるが……。やはりつまらない、まぁ……レベル上げ中だが俺の設定でも考えるか。


敵でもなければ味方でもない存在、できれば原作にはいないキャラでどちらにも関われるようなポジションがいいが……そんな都合のいいポジションあるかなぁ?うぅ〜ん、中々難しい問題だなぁ。中立でどちらにも関われるポジションは……例えば裏社会の人間とか?でも傭兵とかじゃ戦うことしかできないから敵陣営には雇ってもらえないと思うし味方陣営にも対して関われないよなぁ。関わるには個性が必要だし。


「あっ!」


最高のアイデアを思いついておもわず声が出てしまった。そうだ情報屋になろう!なぜ俺が情報屋になろうと思ったのか、それにはもちろん理由がある。まず俺は3年間スラムで過ごしてきて情報の大切さを嫌というほど知っている。事前に知らなかったら死んでいた場面だってあった。そして何よりミステリアスでキャラを立てやすい!主人公の目の前に突如現れた謎の男、意味深な事言って去って行く男の正体は!ふふふ……最高だ!こんなアイデアを思いついてしまう自分の頭が恐ろしい!よし、そうと決まったら急いで情報屋としての技能を高めなければ!


待っていろよ主人公!俺は必ず情報屋となってお前の前に現れる!俺は敵でも味方でもない情報屋になるぞ!



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ゲームの世界に転生したので胡散臭い情報屋をやっています。 過労キティ @KaroKitty

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