第8話 世界最速のEランクダンジョン!?
いつものように若い官僚が忙しなく総理がいる部屋に入ってくる
「総理っ!日本ランキング1位の光 一が率いるパーティーがEランクダンジョンの攻略許可申請を申し込みに来ました!」
総理はこめかみをを押えながらもう何度言ったか分からない言葉を若い官僚に向かって言い放つ
「何度言ったらわかるのだ 部屋に入る時はノックをし丁寧に入ってくるのだ!」
「はっ! すみません!」
急いで頭を下げる
先程の出来事は無かったかのように再度聞く
「ところで総理Eランク攻略許可申請に関してどう致しますか?」
総理はあからさまにため息を着きながら話す
「はぁ、 ところでそれをなぜ私に決めろというのだ?何のために新しくダンジョン省を作った ダンジョン大臣はどうした?」
そうだ確かにダンジョンができ法改正をする際に同時にダンジョン省というものを作ったはずだ 本来なら私の所にダンジョン関係の話はあまり来ないはず
若い官僚は少し言いよどみながら話す
「、、、実はダンジョン大臣 大沼は探索者と医療関係者そして非探索者の民間人の板挟みにあいストレスで倒れてしまい今は入院しています」
「なんという事だ それほどまで混沌を極めているのか今の日本は」
総理は項垂れる
「とりあえず分かった 光 一とそのほかのパーティーメンバーはEランクダンジョンでも充分やって行けるものだろうか?」
「はい レベルはもちろん光 一のパーティーはバランスも良く連携も上手くできているらしく格上相手にも互角以上に戦い倒しているそうです Eランクダンジョンを探索しているものは未だ現れていませんがもし充分にEランクダンジョンで渡り合えることが出来ればより上質なエネルギー結晶 より強力なポーションいわゆる回復液が手に入ることでしょう」
「未だに日本以外はFランクダンジョンを完全攻略しているという情報は来ていませんのでさらにはアメリカにも恩を売るかとができるかもしれませんし他国相手にも有利に進めることができるでしょう」
と若い官僚は興奮気味に話した
総理は若い官僚の話を途中で遮ったあとに口を開く
「今の時代どこで誰が聞いているか分からないのだそ あまり不用意な発言はしないように」
「すみませんでした!!」
続けて総理が話す
「まあ、どちらにしろ余程のことがなければ攻略申請許可を断ることはない
ダンジョン攻略を失敗しても実際に怪我をするわけでもあるまいし
分かった申請に認可を出しといてくれ」
「了解しました そのように」
若い官僚は1拍を起き総理に尋ねた
「総理はダンジョンに入られたことはありますか?」
「ダンジョンができてから忙しすぎるのだ そんな暇あると思うか?」
怪訝そうに言った
「すみませんでした 愚問でしたね」
それだけを言うと若い官僚は部屋から出ていく
「はぁ 私もダンジョンに憧れを持つ日本男児だ
1度でいいから入ってみたいものだ」
誰にも聞こえないように呟く
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10月5日 10:00
「よしではこれからEランクダンジョンの攻略を進める 何が起こるか分からないため油断なく慎重に行こう」
光 一はパーティーメンバーに声をかける
「おう」 「はい」 「了解」
各々が返事をする
最初のEランクダンジョンに選んだのは下に進む洞窟タイプのダンジョン
Eランクダンジョン 1階層
「なんか雰囲気というか空気がFランクダンジョンとは全く違うな」
一が呟いた言葉に対して鉄太郎も同調する
「あぁ、明らかに空気がピリピリしてると言うかなんというか」
紫音が静止をかける
「待って!この先100m 何がいる」
この言葉にほかのメンバーに緊張の糸が走った
最初に声を出したのはリーダーの光 一
「よし、ここからは更に慎重に行こう
鉄太郎と俺を前にして進む 美咲は何時でもスキルを使えるように用意しといてくれ そして紫音は何か気がつくことがあれば真っ先に教えてくれ」
全員の声が揃う
「「「了解」」」
「いた あいつか」
そこに居たのは小鬼などとは全くの別物 大型犬ほどの大きさの鋭い牙が目立つ緑色のトカゲだった コモドドラゴンに例えると想像しやすいかもしれない
美咲が一の方に目をやると驚いたように目を開いてモンスターの方を見ている
不思議そうに美咲が一に問う
「一さん 鑑定できましたか?」
一はモンスター鑑定を使い驚愕していた これがFランクとは違うEランクなのだと
美咲から話しかけられ慌てて答えた
「あ、ああ すまない少し驚いてしまった 鑑定はできた」
「名前はグリーンレッサーリザード レベルは15 ステータスは平均50程度だ
大鬼よりはレベルは低いがステータスは体力が著しく高くさらに驚くことにこいつはスキルを持っている スキルの名は牙撃 スキルから察するように牙の攻撃にはなるべく避けるように立ち回ろう」
3人が驚く
「なんだと!?モンスターがスキルを持っているのか!」
「大鬼ですらスキルを持ってなかったはずです! これがEランクモンスター、、 ここからはスキル持ちモンスターが普通なのかもしれません」
「これで条件はイーブン 望むところ」
「だがモンスターがスキルを持ってようがやる事は変わらない 気を引き締めていこう」
初めてのスキル持ちのモンスターとの戦いの火蓋が切られた
美咲が真っ先に叫ぶ
「他者強化のスキルを使います 範囲外の出ないようにしてください!」
「了解 紫音は好きなように頼む!自分の判断で攻撃してくれ!」
「わかった」
「鉄太郎は牙の攻撃に注意してくれ 何があるか分からない!」
「了解した!」
一はリーダーとして各々に指示をする
「みんな勝つぞ!!」
「「「おう!」」」
まず先に鉄太郎が 挑発 のスキルを使いグリーンレッサーリザードのヘイトを買う
牙以外の攻撃は盾で受け止め牙の攻撃は避けるとこで難を逃れていた
一は 武器強化 身体強化 のスキルを使い一気に畳み掛けようとしていた
「ガキーンッ!?」
「くそっ!マジかよこいつの鱗が硬いせいか剣が通らない!!」
美咲の 他者強化 のスキルでいつもよりも強くなっている状態でもかすり傷ひとつ付かなかった
一は文句を垂れる
「まじか、スキルなんて関係なく全然強いじゃないか」
「困った私の攻撃も効かない」
紫音は既に1度攻撃を試していたようで結果を伝えてきた
それに対して一は提案をする
「仕方ない 大変かもしれないが少しでも鱗が薄い関節部分を狙っていこう」
「了解」
それだけを言い紫音は姿を消す
それから攻撃が少しでも通る関節部分を攻撃し結構な時間をかけて初Eランクモンスターを倒すまでに至った
そして倒した場所にはFランクダンジョンから落ちるエネルギー結晶とは少し違う色のエネルギー結晶が地面に落ちていた
「これがEランクのエネルギー結晶か Fランクダンジョンとは少し色が違うんだな」
メンバーの顔を見渡す
「まさかモンスターがスキルを持っているとはな どうする1度外に戻る作戦を立て直すか?それともこのまま攻略を続けるかみんなはどうしたい」
一の問いかけに
鉄太郎は
「俺の盾はまだまだ行けるぞ このまま進んでも問題ない」
美咲は
「私も同じ思いです ここのモンスターが全部スキル持ちか他のモンスターも鑑定して確認した方がいいと思います」
紫音は
「美咲に同意 硬い鱗が関節部分に攻撃当てれば容易」
3人の意見を聞き答えを決める
「わかった ではこのまま進もう だか危険だと思えば直ぐに撤退しよう」
今回の探索はランクダンジョンの2階層まで進んで特に大きな怪我なく引き返すことになった
結果はEランクダンジョンのモンスターは全てがスキル持ちという訳ではなくて体感的に出会ったモンスターのうち半分ぐらいがスキルを持っていた
1階層にでてきたモンスターはグリーンレッサーリザード以外にもレッドレッサーリザードという体力ではなく力が著しく高いモンスターが出てきてた
2階層ではシャインレッサーリザードという白色のトカゲ系のモンスターがでてきた
このモンスターには苦戦を強いられた
このシャインレッサーリザードは賢さが著しく高く群れを成していた 軍隊アリのように役目を持って動きまるで人間のパーティーと戦っているような気分になった
このEランクダンジョンではトカゲ系のモンスターが出てくるのだろう
情報によると 俺たちが攻略していたFランクダンジョンは鬼系のモンスターしか出てこなかったが他のFランクダンジョンでは植物系のモンスターや本や絵画などの芸術系のモンスターが出る場所もあるらしい
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神のひとりごと
「うーん 地球は順調に発展はしてきているだけどダンジョンを監視してるだけではさすがに飽きてきてしまった」
「よし!なにかイベント的なものを起こそう
日本だけではなくて世界全てを巻き込み大きなイベントをするんだ 景品にC級ランク程度のエネルギー結晶やスキル媒体 装備などを用意すれば沢山の人が参加してくれるだろう!」
「そうと決まれば色々考えることが多いぞ
楽しくなってきた」
神が暇潰しするためだけに各国を巻き込み世界中が混乱するような出来事が起きるとは今は誰も知らない
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今回の話はここまで
ダンジョンの話になると途端に主人公の影が薄くなってしまっている気が :(´ºωº`):
主人公もダンジョンに潜らせるか((ボソッ
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