少女の「選択」を描く物語
- ★★★ Excellent!!!
数十年前、世界各地に突如現れた「ダンジョン」。
法も秩序も及ばない無法地帯で、人々は魔物を狩り、素材を換金し、
そして――その様子を「配信」する。
大学生の巳継アリサと、銀髪の美女ルーシーは、
探索と配信を両立する「ダンジョン配信者」だ。
危険を承知で潜る理由は、金か、名声か、それともただの承認欲求か。
今日も二人は、新宿ダンジョンへ向かう。
「初心者でもできる第3層攻略」という、無難で安全な企画のはずだった。
だが、視聴者のコメント、
偶然映り込んだ「黒い扉」、
そして「撮れ高」を求める心が、
二人を決して踏み込んではいけない場所へ導いていく。
そこに待っていたのは、
本来、深層にしか存在しないはずの「ドラゴン」。
逃げるか、戦うか。
生き残るか、魅せるか。
配信は続き、コメントは流れ、
命は数字に変換されていく。
これは、
「自由」という名の自己責任と、
カメラの向こうの無数の視線に晒された、
二人の少女の「選択」を描く物語。