終末回廊

　東京都の上野、新宿、渋谷、池袋に四つの塔が現れた日、世界は一変した。
　都内で500万人以上が死亡し、後世で“審判の日”と呼ばれる事になったその日以降、日本各地で無差別に人々に襲いかかる怪物——通称“回物（クリーチャー）”が現れるようになった。
　回物の発生源であり住処である場所は“回廊”と名付けられ、これまでの平和な日常は回廊に脅かされるようになってしまう。
　回物たちに対抗する唯一の力を持つのは、回廊教会と称される組織に所属する“回廊探索者（プレイヤー）”だけだった。
　これはそんな回廊に君臨する女王の内の一体をひょんなことから殺してしまい、“事象の入れ替え”という異能を手に入れた一人の少年が、穏やかで平凡な日常を望みながらも、残りの王全てを殺せとせがまれつつ回廊探索の日々を過ごしていく物語である。