書いてるよ

Iloha

第1話

 書いているよ。


ずっと書いているよ。


家事の合間に、

葬儀の合間に、

家族とご飯を食べたり、

友達に会ったり、

しなきゃいけないことをしたり、


その合間に書いているよ。


 膨れ上がって、

PCに吐き出して、

いい気になっては打ちのめされて。


なんで書くのかなんか分からない。

なんでかは分からない。


ただ、叫ぶんだろう。

心が叫ぶんだろう。


何者かになりたいと。

すでにお前はあるだけでいいのだよ、

時々そんな声に呼び戻される。


今日は小春日和の色づいた葉が

晴れた秋空に映えて美しい。

立ち止まって公園で写真を撮る。


私は立っているよ。

それでまだ書いているよ。

ひとりで書いているよ。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

書いてるよ Iloha @Iloha

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る