やるわけねーじゃん、バカじゃあるまいし。


 売れない物件、買う気のない客、やる気のない業者。

 こんなやつらの尻拭いを処理するのが俺の仕事だ。

 あー、やだやだ。

 無駄とわかってることに時間を注ぐほど、苛つくこともないね。



 シニカルでダーティな主人公が印象的な一作。

 明らかに「それはあなたが……」と言いたくなるのだが、
 徹底して覚めてるせいか、所業に対して嫌悪感は少なめである。

 キャラクターの性格と行動、背景が一致してるほど展開に納得感が生まれるわけだが、
 そういう意味だと最高に納得できるお話であった。