第12話 討伐依頼
翌日、冒険者ギルドに行き、ボードの討伐依頼を確認する。
実は昨日の薬草の納品で、私たちはEランクにランクが上がった。
これで、ゴブリンやラビなど討伐ランクが低い魔物は討伐できるようになったのだ。
私達は臨時のパーティを組んだので、ボアなどの獣も依頼を受けられるので、常設以来のボアの納品クエストを受注するため、受付に向かう。
「お姉さん、これを受注したいんですが。」
「ステラ様、ボアの納品ですね。
かしこまりました。
注意事項として、最近、ボアの餌場の近くにオークを見たという噂がありますので、もし、オークを見ましたら必ず逃げてギルドに報告をお願いします。」
「わかりました。」
早速、ボルタ達と森の中に入り、ボアが集まるといわれる餌場を目指す。
「みんな油断せずに歩こう。必ず、結界を使ってね。」
「「「「了解」」」」
これで不意打ちは防げるはずだ。
特に問題なく餌場に到着できた。
餌場にはボアが5匹いて、池の水を飲んでいる。
慎重に気配を殺して近くに寄っていく。
ボルタがボアを仕留めるため、火魔法を使おうとした瞬間、ボルタの背後からオークが現れ、ボルタに斧を振り下ろしてきた。
「ボルタ、危ない、メソアエラス。」
私はとっさに風魔法で中規模の強風をボルタに浴びせる。
これによりボルタは木に強く打ち付けられるが、オークの攻撃から回避できた。
「ステラ、何も吹き飛ばすことないじゃん。」
「しょうがないじゃん。
斧が振り下ろされてるんだから、オーク吹き飛ばしたら斧が何処に吹き飛ぶかわかんないでしょ。
二次被害を考えると、ボルタを吹き飛ばした方が安全だと判断したのよ。
それに結界を使ってるからそんなに痛くないでしょ。」
「うー、痛くはないけどさ。
気分の問題だよ。
まあいいや、助かった。
オークは1体か?」
「いや他に2体いる。」
「どうやって逃げる。」
「いや、逃げ道塞がれてるから倒すしかないかも。」
「げっ、マジか。」
「アイル、オークの手前に土壁作れる。なるべく大きな奴。」
「やってみる。メガスホーマ。」
右にいるオークの手前に巨大な土壁が立ち上がる。
「みんなこっちに集まって。」
「「「「わかった。」」」」
「アイル、土壁と私たちの間に巨大な落とし穴を作ってくれる。
完成したら、私が合図を出すから、落とし穴はそのままにして土壁の魔法を解除して頂戴。」
「みんなは落とし穴から離れて。」
ステラはみんなが落とし穴から離れたことを確認するとアイルに合図を出す。
「アイルお願い。」
オークの前の土壁が崩れ、土埃が起こる。
オークは邪魔な壁が無くなったので、目元を擦りながらこちらに突っ込んでくる。
私達の目の前で、オーク達は落とし穴に落ちていく、這い上がってこれないようだ。
「みんな、最大出力の攻撃魔法でオークに攻撃よ。」
「おう。メソフォティア」
「はい。メソイードル」
「メソホーマ」
「メソアエラス。」
それぞれ得意な攻撃魔法をオークにぶつける。
火力は十分なようだ。
無事、オーク3体の討伐ができた。
「ボアじゃないけど、今日はオークを持って帰ろう。」
「そうだな。」
「そうね。」
「だな。」
「うん。」
収納ボックスにオーク3体を収納し、冒険者ギルドに戻ることにした。
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