第4話 薬草採取

ステラは、王都の門を出て、郊外の森を目指して歩いていた。

ギルド職員にあまり森の奥には行くなと言われたが、街道沿いでは薬草はたくさん採れないであろうと思っている。

案の定、森近くの街道沿いでは期待できない。

しょうがないので、森の中に入る。

鑑定魔法を使いながら、薬草を探すが、ちらほら薬草は見受けられたが、魔力量の乏しい薬草しか無いようだ。

やむなく森の深い所へ足を進めると、ようやく治癒草の群生地を見つけた。

治癒草を採取し始める。

ここで200本の治癒草を採取した。

治癒草の群生地を離れ、毒消し草を探す。

近くに池があるようだ。

池の近くで毒消し草を見つける。

池の周辺を歩き回り、毒消し草を200本採取する。

今日はこれくらい終わりにしようと考えてると、森の中からぼろぼろになった同年代と思われる冒険者パーティと遭遇する。

一人は足を引き摺っている。


「どうしたんですか?」


「あっ、悪い冒険者に騙されて、囮にされたんだ。

 何とか助かったけど、この通り、ぼろぼろで・・・。」


「酷い。ちょっと待ってください。治療します。」


「えっ、俺たち金がないんだ。

 同じ孤児院出身者で結成したパーティで掛けだしだから、治癒ポーションも変えない状況で・・・。」


「いいからじっとしてて、〈メソセラピア〉。」

ステラは中規模の治癒魔法を彼らにかける。


「「「「えっ・・・!」」」」


「体調はどうですか。」


「嘘みたいに体が軽い。ゴブリンから受けた切り傷も消えてるし。」

「俺、足が治ったよ。一生足を引き摺る人生だとあきらめていたのに・・・。」

「ありがとう。」

「ありがとう。」


「4人とも治療できてよかったです。」


「ただ、俺たち金を持ってないから治療代が払えない・・・。」

リーダーらしい男の子が俯きながら言葉を発する。


「私が治癒魔法使えることを内緒にしてくれたら良いよ。」


「それは当然のことだ。恩人を売ることは絶対しない。」


「じゃあ、こうしましょう。

 明日も私は薬草採取をします。

 その護衛についてきてください。」


「そんなことで良いのか。

全然、治癒の対価として見合ってないけど。」


「それと武器屋さんを紹介してください。」


「わかった。君がそれでいいなら。言葉に甘えるよ。」


「そうしてください。

 私もこれからギルドへ戻るので一緒に行きましょう。

 私の名はステラで10歳です。」


「俺はボルタ。」

「私はナミ。」

「僕はアイル。」

「私はグレタよ。」


「行きましょう。」

こうしてステラ達は冒険者ギルドへ戻っていくのであった。

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