第6話 残酷の慣れ
エレベーターが勢いよく開いた。私は、先ほどのインパクトが強すぎたせいか、放心状態にいた。それを見越したのか分からなかったが、マイラは
「無理も無いけど、ここにいる以上これよりも酷い状態で見つかる事もある。私が見た中で嫌だなぁって感じたのは耳だけが容器に詰まっている部屋かな。、、まぁ、慣れろとは言えないけど、耐性は付けといたほうが良いよ。」
「、、、うん。」
私は力なく返事した。
(耳だけの部屋、、、)
想像しただけで吐き気がするので、これ以上考えるのをやめておこう。そう視線を床に落とすと、奇妙な事に気づく。今まで何とも思っていなかった何の変哲もない床が、今では生きているような、そんな感情が湧いた。
「ほら、なにじっと床みてんの?そろそろ行くよ。」
「あ、、うん。」
そんな妄想を振りほどくように、マイラについて行く。
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