④-2


〈※二人は作業を続けながら会話をする。〉



【トビ】でもよ、考えてみれば俺らって、いつも恋のライバルだよな。

【タカ】そうだよな。近所のスズメねーちゃんに始まって。考えてみりゃ、今までけっこうな数の恋を二人で挑戦してきたよな。



    ドキドキ!



【トビ】だよな。お前とはいろいろ策略を巡らしてやり合ったりするが。結局なんつーか。駆け引きできないつーか。最後には真っ向勝負でよ。

【タカ】俺らは一途な純愛系だからな。



    大丈夫みたい

    でも、じっとしてるしかないよね



【トビ】お前の言うように、なんで俺らってこんなにも一途で純愛系なんだろうな。

【タカ】女に対してピュアすぎなんだよな。俺らは。



    くっそー

    

    

【トビ】ああ、なるほどね。俺らに彼女ができないのはそこに原因があるのかもしれん。

【タカ】誠実すぎるのも玉に瑕だよな。反省しようぜ。



    体中にいろいろな物を装飾されて

    クリスマスツリーみたくされてる



【トビ】でよ。俺らって、こんなにも純愛経験豊富な訳じゃん。いつも同じ女を好きになって––––、

【タカ】––––一緒に失恋する。このパターンだな。



    うぐぐ

    なんとかしないと



【トビ】で、恋の戦歴を重ねてきて、最近になって思ったわけよ。

【タカ】おうよ、言ってみろ。



    このままだと

    こいつらの玩具だよ!



【トビ】俺らって、そろそろ結構いい男に仕上がってきてんじゃね?

【タカ】それに気づいちまったか。


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