【断捨離と自己肯定感】私たちを苦しめる「物」による母の支配

（冒頭）
断捨離とは、単なる片付けや掃除の延長ではない。
それは、物理的な空間を通じて自己との関係を再構築する行為である。
断捨離とは“物との関係の見直し”であると同時に、“自分の生き方を整える哲学的行為”でもある。
物を整理することは、同時に思考や感情を整理することと密接に結びついている。
空間とは単なる背景ではなく、人間の心理状態を映す鏡のようなものであり、そこに何を置き、何を残すかは、その人が何を重視しているかの表現にほかならない。

2. 物理的空間が心理に与える影響
心理学の分野では、環境が人間の行動や情動に及ぼす影響について多くの研究がある。
閉塞的な空間に長く滞在すると、ストレスホルモンの分泌が増え、集中力や創造性が低下することが知られている。
また、部屋が散らかっている状態で…続きを読む