第3話 吹雪の試練と、祈らぬ神父

孤児院の壁が、風のたびにミシミシと嫌な音を立てた。


梁の軋みが、骨にまで響く。 窓枠を押さえ込んでいたライネルは、指先に伝わる震えで、建物の限界を測っていた。


外は、白い怒号だった。


「司祭様……。この音、いつもより……」


背後でリナの声が震える。布団にくるまった年少の子どもが、彼女の腰にしがみついている。


「まだ大丈夫だ」


ライネルは窓枠を押さえたまま、短く答える。


「音がしてるうちは、梁がまだ踏ん張ってる証拠だ」


言葉は静かだが、握り込んだ指の節は真っ白に浮きあがっていた。


胸の奥を、ひゅ、と冷たい針が通り抜ける。 あの夜の、別の軋む音が喉元までせり上がりかける。


「司祭様?」


呼ばれて、ライネルは意識を現在に引き戻した。


「リナ、子どもたちを奥の部屋に集めろ。真ん中に寄せるんだ。壁から離せ」


「は、はいっ!」


「カイ、お前は窓と扉の補強だ。板でも箱でも、打ちつけられるもんは何でも使え」


「お、おう!」


カイは駆け出しかけて、ふと振り返る。 ちらりと見たライネルの顔に、見慣れないものを見つけてしまった。


大人の焦り――それでも、踏みとどまろうとしている目。


「……変な顔」


「後で文句を聞いてやる。今は走れ」


軽くあしらうように言いながら、ライネルは再び風の唸りに耳を澄ませる。


外では、吹雪が怒鳴っていた。 雪が窓を叩き、曇った硝子の向こうで世界の輪郭が消えていく。



風が一瞬だけ、息をひそめた。


代わりに、遠くから金属の触れ合う音が近づいてくる。 ガシャ、ガシャ、と吹雪の音とは違う、重い響き。


ライネルは窓から身を離し、外套を掴んだ。


「司祭様、外行く気かよ! 今、扉開けたら雪が――!」


廊下の端からカイが怒鳴る。


「来客だ。迎えに行かんと失礼だろう」


「バカじゃねえのか! こんな時に来るほうが失礼だろ!」


その言葉に、ライネルは少しだけ目を細めた。


こんなふうに真正面から怒鳴られたのは、いつ以来だろう。


「すぐ戻る」


保証もない一言を置き、吹雪の白に踏み出した。



黒い旗。 教会本部の紋章。


雪を踏みしめ進んでくる騎士たちの鎧が、凍りついた鉄の音を鳴らしていた。その前に、白い法衣の男――巡回司祭が立っている。


「グレイス司祭。到着が遅れてすまない」


吐く息は白いが、声は冷たく乾いていた。


「こんな夜にとは、ずいぶん熱心な視察だな」


ライネルは孤児院を背に、吹雪を正面から受ける位置に立つ。


「臨時通知だ。当孤児院は――本部の判断により一時閉鎖とする。構造の老朽化と、辺境地域における危険度の高まりを鑑み……」


紙が読み上げられるあいだにも、風が横から肘で小突くように吹きつけてくる。


「……すなわち、吹雪がおさまり次第、子どもたちは本部管理の施設へ移送される。今夜は一時的に、隣街の教会へ避難させろとの命令だ」


(避難、ね)


ライネルは唇の内側を噛んだ。 街の教会まで、この吹雪の中を。


そこまで運べても、戻る場所はもう「危険だから」と封鎖されるだろう。本部の帳簿から、この建物は二度と「居場所」として扱われない。


「……ひとつ聞く。本部は、この吹雪の中での移送ルートを見て判断したのか?」


「雪の状況は報告では――」


「報告じゃない。現場を見ろ」


ライネルは顎で背後を示した。 雪でかすむ中、かろうじて見える山道。足を滑らせたら、そのまま谷間に飲みこまれそうな斜面。


「あれを、震えあがってる子どもたちに歩かせろと?」


巡回司祭のまつげに雪が絡む。彼は一瞬だけ視線を泳がせた。


「だが命令は――。施設は危険だ。古い梁がいつ崩れるか……」


「危険だからこそ、今動かすな」


ライネルは一歩近づいた。足元の雪がギュッと悲鳴を上げる。


「ここを出たら、この孤児院は『空き家』として記録される。二度と戻る場所として扱われん。あんたらの帳簿ではそうだろう」


巡回司祭の視線がわずかに揺れた。


命令に背けばここへ飛ばされた時の様に……任を解かれるぞ、グレイス司祭。


そんな声が、吹雪の奥から聞こえてくる気がした。かつての上官か、あるいは自分自身の理性か。


「命令に逆らうなら、お前の身分は――」


「知ってる」


ライネルはあっさり遮った。


「司祭位の剥奪、支援金の停止、備品の回収。書類の文言なら暗唱できる。」


冷えた指先に、別の夜の感触が蘇る。あの時は守れなかった。


「……それでもここを動かしたら、この子たちは不安な時間をまた味わうことになる。あれは吹雪より冷たい」


風が、二人の間を叩き割るように吠えた。


巡回司祭は短く息を吐いた。


「……本部への報告には、『避難勧告を出したが、施設責任者の判断により建物内待機を選択』とだけ記す」


「逃げるのか?」


「君もわかっているだろう。私は命令を伝えに来ただけだ。雪崩の危険もある。私は私で騎士たちの命を預かっている。これ以上ここに留めるわけにはいかない」


騎士たちは既に、荷車を引き返す向きに回していた。


ライネルは背中で、孤児院の壁の限界を感じていた。


ここで「はい」と言えば、自分は安全な隣街の教会で一夜を明かせるだろう。子どもたちも一応、どこかへは連れて行かれる。帳簿の上では「救済」になる。


(だが、その間にこの場所は――「空き」になる)


空き部屋。空き家。空き施設。 どの言葉にも、「誰のものでもない」が貼り付く。


居場所でなくなる。


「俺は残る」


ライネルは答えを短くした。


「子どもたちもだ。あいつらを、この吹雪の中、外には出せん」


巡回司祭は、ほんの一瞬だけ目を伏せた。


「……ならば、自己責任だ。私は、命令通り避難を促したと報告する」


「好きに書け。ただ一行足しておけ」


「何をだ?」


「『現場責任者は、己の愚かさに基づき残留を選んだ』と」


皮肉を混ぜたつもりだったが、声の端に、微かな震えが乗る。 自分でも気づく程度の震えだ。


巡回司祭は、小さく苦笑した。


「……グレイス司祭。君のような愚かさを、我々は書類では測れん」


背を向け、騎士団に退却を命じる。 鎧の音が遠ざかっていく。


残されたのは、吹雪と古びた建物と、守ると決めてしまった命だけだった。



扉を閉めると、外の怒号が少しだけ遠くなった。


「司祭様っ!」


礼拝堂の奥から、リナが駆け寄ってくる。頬は青白く、指先は紫色に枯れたようだ。


「本部の人たちは……?」


「帰った」


ライネルは礼拝堂を見回した。


子どもたちは毛布をかぶり、寄せ集めの薪に必死で火をくべている。炎は心許なく、時折、吹き込む隙間風に揺らされては細くなった。


「閉鎖って……本当に、ここ、なくなっちゃうんですか?」


リナの声は、火の揺れよりも小さい。


(この子たちは知っている。居場所を失くす痛みを、既に一度味わっている)


「――今夜を越えてからだ」


ライネルは短く答えた。


「今はそれどころじゃない。ここを持たせる」


言葉だけでは足りない。 だから彼は、手を動かす。


「カイ!」


「ここだ!」


柱にロープを巻いていたカイが顔を出す。腕は細いが、動きはもう「子ども」だけではない。


「屋根裏に登る。梁の上で雪を落とす必要がある。落としすぎたら穴が開く。ほどほどにな」


「……それ、落ちたら死ぬよな?」


「死ぬ前に降りてこい」


軽口を叩き、ライネルは自分の腰にも太いロープを巻き付けた。


「リナ、釘と板。手袋を二重にしろ。凍りついた木に素手で触るな」


「わかりました!」


声に、火が宿る。 恐怖の色は消えないが、その上に薄い決意の膜がかかっていく。


(祈る暇があったら、こうして騒いでいるほうがまだましだ)


ライネルは心の中でだけ、ひっそりと笑った。



屋根裏は、冷蔵庫の中のようだった。 いや、冷蔵庫の中にナイフを立てて、上から揺さぶられているような不安定さだ。


梁が唸るたび、雪と粉じんがぱらぱらと降ってくる。


「こえぇ……」


カイが呟く。それだけで、静かな空間にやけに響いた。


「怖くていい。怖がってないやつから死ぬ」


ライネルは低い声で言いながら、板越しに雪の重みを感じ取る。


(ここが一番危ない)


古く黒ずんだ梁に手を伸ばす。触れた瞬間、凍った木肌が皮膚を噛んだ。


「っ……」


手袋越しに、指先が焼けるように痛い。冷たさが骨に刺さり、そのまま腕の内側を這い上がってくる。


「カイ、そっちから雪を掻き落とせ。壁のほうから徐々に真ん中へだ」


「お、おう!」


外で風が吠えるたび、梁が低く唸る。


「司祭様、こっちの板、もうミシミシ言ってる!」


「なら乗るな。腹這いで進め。重さを分散させろ」


倒壊と隣り合わせの作業を続けるうちに、時間の感覚は溶けていった。


何度目かの突風のあとだった。


下から、悲鳴が上がった。


「司祭様! 倉庫の壁が――!」


リナの声だ。そのすぐ続きに、別の子どもの泣き声が混じった。


嫌な音がした。 木が裂ける、低く湿った音。


胸の奥の針が、今度はねじ込まれるように痛む。


「あの時と同じ音だ」


呟きが、呼気と一緒に漏れた。


「カイ、ここは任せる。ロープを見てろ。落ちたら引き上げろ」


「は!? 落ちる前提で言うなよ!」


「前提にしとけ。そういう夜だ」


自分の体を梁から外す。立ち上がった瞬間、屋根がふらりと傾いたような錯覚に足が揺れる。


それでも、走った。



倉庫の扉は、風と一緒に叫んでいた。


「リナは!」


ライネルが怒鳴ると、入口付近で板を押さえていたエイラが顔を歪めた。


「中! 食料持ってくるって……! 壁がさっきから変な音してて――!」


言葉の途中で、倉庫全体がくぐもったうなり声を上げた。


時間が、一瞬だけ伸びる。


(間に合うか、どうか。間に合わなければ――)


「ロープをそこに縛れ! 絶対に離すな!」


ライネルは自分の腰のロープをエイラの手に押しつけ、そのまま扉を蹴り開けた。


中は、白と茶色が混じった地獄だった。


雪が壁の隙間から吹き込み、棚がその重みで傾き、袋や箱が床に散らばっている。梁の一本が既に斜めにずれ、いつ落ちてもおかしくない姿勢で踏ん張っていた。


「リナ!」


声を張ると、箱の影から弱い声が返ってくる。


「ここっ……! 動けなくて……!」


雪と粉じんと古い小麦の匂いが混ざり合う中、ライネルは音で位置を割り出す。膝まで雪に沈みながら突き進むと、半分崩れた棚の下で、リナの小さな体が板と袋に挟まれていた。


梁が頭上で呻いた。


そこにある重さを、考えないようにする。


「目、閉じてろ」


そう言いながら、ライネルは両手で棚を押し上げた。


凍りついた木が、手袋越しでも皮膚を裂いてくる。骨が軋む。 腕の中で、何かがビキ、と嫌な音を立てた。木なのか、自分の筋だか判然としない。


「っ――――」


喉の奥から声が出そうになるのを、奥歯で噛み殺した。


全身が梁に押し潰されるような重さを受け止める。 背骨一本一本が数えられそうなほど、重みがひとつずつ乗ってくる。


「リナ、這い出ろ」


声が震れているのがわかった。


「い、今っ……!」


リナの体温が、足元をすり抜けていく。 それを確認するように、呼吸が荒くなる。


(まだ、抜けきってない――)


ぐらり、と倉庫全体が揺れた。


時間が、そこで一度止まる。


叫ぶ余裕もなく、リナをできるだけ遠くに突き飛ばした。


「司祭様っ!」


リナの叫ぶ声がする。それきり、世界は音を失った。


ライネルは、指先に残っていた力を全部かき集めて、さらに押し上げた。


腕が裂ける。胸の奥でなにかがはじける。 視界の端が黒く滲み始める。


次の瞬間、頭上の梁が悲鳴を上げた。


世界が崩れ落ちた。



どれくらい時間が経ったのか、わからなかった。


最初に戻ってきたのは、痛みではなく、冷たさだった。 背中から頭にかけて雪に埋もれ、体の輪郭が自分でも分からない。


肺に、冷たい空気が流れ込む。 咳き込むと、胸が焼けるように痛んだ。


「司祭!」


雪の向こうから、カイの声が聞こえた。ロープが腰を食い込み、どこかで何人もの足音が雪を掻く気配がする。


「引け! 全員、引っ張れ!」


子どもたちのか細い掛け声さえ混ざっていた。


「っせーの!!」

ズルズルと雪の中から引きずり出されると、世界が再び形を持った。


吹雪はまだ続いているが、先ほどより幾分か弱くなっている。裂けた倉庫の屋根から、空の暗がりが覗いていた。


「……生きてるか、俺」


呟くと、自分の声がかすれて笑っているのに気づく。


腕は痺れ、指先の感覚はほぼない。頬には切り傷、息を吸うたびに肋骨のどこかが文句を言っている。


それでも、視界の端にリナの顔がある。泣き腫らした目で、こちらを見ている。


「ご、ごめんなさい……っ。私が、勝手に倉庫に――」


「謝るなら、次はもっと早く叫べ」


ライネルはその頭を軽く小突いた。腕が悲鳴を上げたが、顔には出さなかった。


「命があれば、やり直せる。食料は、また何とかする」


言いながら、自分自身に言い聞かせているのだと自覚していた。


(俺もまだ、やり直せる)


守れなかった夜から、少しだけ。



倉庫は半分潰れたが、礼拝堂はまだ立っていた。


穴だらけの屋根を板と布で塞ぎ、吹き込んでくる雪を子どもたちが必死で掻き出す。火のそばには、濡れた布と包帯と、ぎこちない手当ての跡。


「カイ、そのロープは柱にもう一巻きしろ。中途半端だと全部持っていかれる」


「わかってるよ! ……いや、わかってなかったかも」


「認めるのは偉い」


リナは震える手で釘を押さえ、トンカチを握る。 エイラは小さな体で布を運び、隙間ができたところへ押し込んでいく。


「エイラ、その布は重ねろ。一枚で済ますな。風は意外としつこいぞ」


「は、はいっ!」


怒号と風の唸りと釘を打つ音が、混ざり合って夜を埋める。 その真ん中で、ライネルの声だけが、妙に落ち着いていた。


(祈りの言葉を並べるより、こっちのほうがまだ“まし”な祈りだ)


額から滴る血と汗と溶けた雪が、顎をつたって落ちる。


何度も壁が軋み、そのたびに皆の体がびくりと揺れた。 それでも手は止まらない。


やがて、風の調子が変わった。


耳を刺すような甲高さが少し和らぎ、唸りが遠くなっていく。扉の隙間から入り込む風も、さっきまでの刃物のような冷たさではなくなっていた。


「……終わった、のか……?」


誰かの呟きが、礼拝堂に落ちた。


ライネルは、壁に手をついて息を整えながら、外を見上げる。


曇った硝子の向こうで、闇が薄くなっていた。 雲の切れ間から、灰色の空にごく薄い朝の色がにじみはじめる。


火のそばに座り込んだリナが、霜焼けだらけの顔で笑った。


「司祭様……。屋根、まだ、ちゃんとあります……」


「ああ。よく持たせた」


ライネルは答える。 自分の手も、この建物も、子どもたちも。


持たせたのだ。



吹雪が完全に遠ざかるころ、礼拝堂には疲れきった笑い声が零れていた。


「薪、もうほとんど残ってないな……」


カイが焚き火の前であぐらをかきながらぼやく。


「明日、割らないとな」


ライネルが言うと、エイラが慌てて首を振った。


「え、ええっ!? スプーンより重いの持てないです~!」


「じゃあ、スプーンよりちょっと重い薪から始めろ」


「始める前に腕が折れます~!」


子どもたちがどっと笑う。 笑いながらも、その声の端には、助かったという実感が混ざっていた。


毛布にくるまったまま、リナがぽつりと言う。


「司祭様……。さっき、本部の人たちが、ここ危ないからって言ってましたけど……」


「ああ」


「それでも、司祭様、行かなかったんですね」


ライネルは焚き火の炎を見つめる。 揺れるオレンジ色の中に、潰れた倉庫の屋根と、雪に埋もれた自分の視界がちらついた。


「――行けなかった、が正しい」


本当に賢い選択がどちらだったのかは、きっと誰にもわからない。


「でも、今ここにいるお前らを見てると、こっちで良かったと思う」


リナは少し考え、にこりと笑った。


「じゃあ、きっと正解です」


「そんな雑な信頼、神様に向けてやれ」


「神様、今日見てましたかね?」


「さぁな」


ライネルは肩をすくめた。


「見てようが見てまいが、俺たちは手を動かすしかない。神の手が届く前に、ここは潰れる」


「じゃあ、あたしたちが先に動かないとですね!」


エイラの言葉に、また笑いが起きた。


笑い声が、焚き火の煙と一緒に天井へ昇っていく。



子どもたちの寝息が、礼拝堂に満ちていた。


毛布から覗く小さな足、焚き火の残り火、ひび割れた壁。 その全てを確かめるように見回し、ライネルは祭壇の前に立つ。


小さな灯を一つともした。


炎が、煤けた壁に細い光の筋を描く。


「……命があれば、やり直せる、か」


自分の口から出た言葉を、もう一度噛みしめる。


守れなかった夜には、もう戻れない。 それでも、今夜は守れた。


「奇跡なんて、大仰なものじゃないな」


声は、誰に向けたものでもなかった。


「風が止むまで手を離さなかっただけだ。――それを、後から誰かが勝手に奇跡って呼ぶ」


灯が小さく揺れて、影が壁に長く伸びる。


その影は、雪の夜を照らす一本の柱のように、まっすぐ立っていた。

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