Ⅳ : 宇宙?

 その選択肢を押した瞬間だった。


 狭く感じるはずの空が、突然ぐにゃりと歪み広がり始めた。


「うわっ…!」


 そして広くなった空に、一つ二つ…いや、たくさんだ。地球のような惑星が無数に出現したのだった。


 えっ何、幻覚?!夢?!


 それはまるで、宇宙にいるかのような。

 思わず息ができないのでは無いかと、錯覚してしまうような。


 その不思議で壮大で夢のような光景に私は驚き、持っていたスマホがするっと手から離れてしまった。カンッカンッとアパートの壁に何度かバウンドしながら、8階というこのアパートの最上階から落下してしまった。


 けれども私は下ではなく上に見入ってしまっていて、スマホのことなど気にする余裕も無かった。

 これは一体、どういうことなの?


 不思議な光景にしばらく見入っていると、無数に浮かぶ地球のような惑星のうちの一つが、こちらへ向かって近づいてくることに気がついた。


 超巨大な惑星が、隕石の如く地球に落下してきている。


 えっ、ちょっと。これはまずいんじゃない?

 このままだと地球に衝突しちゃう…!

 に、逃げなきゃ。


 その惑星はものすごいスピードでこちらへ近づいてくる。

 もう目と鼻の先まで迫ってきている!

 私はベランダから部屋の中へ入ろうと、振り向いた時だった。


 目の前に、誰かがいた。

 けれども急いでいたこともあり勢いが余りすぎて、それが誰なのか認識ができないまま。


 ゴンッ。


 私の額がその誰かの額と思い切りぶつかり、私の視界は一瞬暗闇に包まれたのだった。












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