3 【知らない世界に転生 】だって・・・  

「――この状況は実際にはどうなっているのでしょうか? ……いや俺は……わたくしは……いま……どんな状態なんでしょうか? ‥‥」


「‥‥たぶん死んだんですよねー私は? 走馬灯も経験しましたし? ‥‥」

『✧そうかしこまらなくても大丈夫ですょー♡』

『✧ 家族や彼女に話すように普通に話してくださいなー♡』


(――? ? だと……)

(普通に……と言われても目の前にほぼ裸体で鎮座ちんざしているのは女神様ですし……立っているけど)


『✧うふふ♡』

『✧これはわらはの責ではありますねー悪かったですわー』

 

「─高貴で尊大なはずの女神が謝ったーだとーッ!」

「……あッすみません」


 ‥‥‥‥‥‥。


『✧わたくしからも少し聞かせてくださいな』


「答えられる範囲でって……あ~もう死んでるんだし隠すこともありませんし何なりとどうぞー」


『✧如月光希さん、あなたの今の状態は非常に希有けうなんです !!!』


『✧エネルギー体{ たましい}の状態で明確な意思? 意識! が目覚めることは……ね!!!』


『✧如月光希さんは前世で何かとてつもない強烈な未練や欲求・後悔はありませんでしたか?』


「う~ん? ……特にはなかったと……想います。後悔しても過ぎ去った時間ですし。時間は巻き戻したりできませんよね。それが道理だと考えていましたので。

そんな時は前へ歩くことだけに集中していましたから!」


「結婚しなかったのも自分の選択ですし……家族連れを見て『あーいう人生もあったのかな~とは思ってもうらやんだりすることもありませんでしたね」


「アッ!!!」


『✧何か思い当たることに気付きましたか?』


「いや~そんなーたいそうなことではないんですが‥‥

親父おやじがですねーしょうむない事でいつもマウントを取りにきましてねー」


「『俺は身長183センチだー充希は178だーえっへん!! ちーびちーび悔しかったら俺を超えてみろーーっ!! ハハッー』ほんまにウザイガキ親父でしたが!」


「ある時に地元の岸壁が10メートルはあるところから女性が身投げをしまして‥‥親父は躊躇ちゅうちょなく飛び込んで助けたそうです」


「その時に親父が『お前は、たいそうな成功者になる必要はないぞ!! たった一人の命を救えるような、家族の為、人の為、世のために役立つ人間になりなさい!!』と言った時は普段はガキ親父でしたが、その存在は眩しく誇りに思いましたよ‥‥。その後がなければ‥‥ですが」


「やっほーい!!  俺は一人の命を助けたぞーーービビリのお前は飛び込んで助けにいっけるかな~かな~? 『 俺はやったぜー! もう思い残すことはなーい!』」


『✧それで父上はお亡くなりになられたと? ‥‥それは残念でしたね。

 きっとより良き世界に輪廻転生していることでしょうーご安心なさい!!』


「―― いえいえー今もピンピンして元気で活動いきていますね――」


『‥‥‥‥そ…そうですか……それは…それは良かった…良かったですね』


「あとは若いころに親父が言っていた『自分で壁を作るな!! お前はもっと大きな器の人間になれー !!!』と‥‥」


「たいそうな成功者になる必要はないぞと言っておいて……?」

「大きな器の人間ってなんなんでしょう……か?」


「俺にガキじみた挑発をしていたのも……なにか歯がゆかったのでしょう…か?」

「‥‥‥‥‥‥」


「あっ! きっと、俺が死んで家族は大泣きしているでしょう……えっ! 死体がないからかー……なら両親も兄妹も必死に俺を探し回ることに……なるのかー? くッそーこんなアホな息子のためにー!! ぐぐっ」


「すみません、いま気づきましたが!! 親父たちのその苦労が無益な徒労に終わることが俺には…うっ! つらい……です!! それが『未練です 』!!!」



『✧なるほど ……そうですか……そうですねー!』

【ルーラ】様は、その時、上を見上げて呟いた。


『✧ご家族へのあなたの安否やこのたびのいきさつ については、わたくしからなんとか伝えておきましょう!!!』

「エッ! そんなことって出来るんですか?」


『✧もちろん!! 出来ますょー!!! 天上世界の最高位神に列するわたくしには「おちゃのこさいさい」ですから~ふふ~♡』

(おちゃのこ‥‥‥‥だって)

「それは助かります。お礼の仕様もありません!!」


『✦……うふふ♡♡♡ ……』

(なんか ‥‥女神様の輝きが一瞬揺らいだような?)


 ✦✧

 ✦✧✦✧✦✧

 ✦✧✦✧✦✧✦✧✦✧✦✧


 ──女神様の雰囲気が──?! 何やら……

 変わっていく――! ような……感じがした――

『 ドキッ!! 』


 ✦✧✦✧✦✧✦✧✦✧✦✧

 ✦✧✦✧✦✧✦✧

 ✦✧


『‥‥こっほん――』



『✩ーでねぇ~ぶっちゃけて言うんやけどー』

‥‥(――ぅっうぅ? ‥‥ぇえっ~~!?)


『✩あなたは、この世界のある帝国による≪≫に巻き込まれて死んじゃったーのよねーっ』

(――ギャル語になってるやんかー! って実際のは知らんけどーぉ)


「あの~よーく聞く異世界召喚とか異世界転生ってやつでしょうか~?」


 ――女神は右手を顎につけながら。

(うーんマンダム状態……絶滅ネタですねーハイすみません)


『✩う~ん…微妙ね~…… 』

『✩もともと召喚のターゲットは光希君やないみたいだしー』

(み・みつきくん! って)

『光希君が自分で巻き込まれに行った~から?』

『……ほんで魔法陣内で死んだから~?』


『それならーこっちの世界で死んだことになりはるしー……!』

(関西なまりになってはるし……どうして……? )  

                    

『✩まぁ~その~こっちの世界で死んだんだから──!!』

『✩ここは、アッし管轄やさかいね!!! 私しの超超神能 シンノウパワーでこっちの惑星せかいに【 転生】させるから心配しないでよーし!! 大丈夫やさかいにー!!!』


「大丈夫やさかいって……≪✧✧✧キラキラっと輝いている女神の瞳♡♡♡≫」

「……うっ 」

「「……決定事項ですかいなーっ?!」」


『✩✩✩  けっ・て・い・でーすょ~♪ ルンルン♪♡♡♡』


「「「なんでやねーーーーーーん!!!」」」 



(──落ち着け――!    冷静になれーーー!!)


【人間だから感情的に怒ることもあるだろう。それで問題が解決するのか? ただ自分の弱い心を守るためだけではないのか? ならグッと堪えてを置いて心を落ち着かせて何が原因か。どう解決するかを考える人はそこから成長する。松下語録要約】



(──そうだ小女を助けようと反射的に突っ込んだのは俺のほうだった!

女神様のせいやないな!!……うん? ‥‥"転生" させるって……?!)


「あの~また何点か聞いてえぇですかねー?」

『✧はい、なんなりと、どうぞえぇですょー ♡』

「死んだので転生とおっしゃいましたが……元の世界には戻れないと? ……元の世界への再転生はできませんか?」


『もとの世界への転生は……不可能です!!!』

(うん? なんかがあいた?)


「――そう・ですか……でも?」

「俺は死んでいるのに! ……"ルーラ" 様の御姿みすがたも見えてますし会話もしていますが……これって死後の世界なんでよね─?」


『✧死後の世界の一つですね!』


『✧如月さんなら解るのでは……』

『✧あなたはほとけの法を学んでいましたよねー。そしてよく考察を重ねその深淵を垣間見かいまみた経験があるようです!!!!』


「─うちが仏教を信仰していましたので【輪廻転生論 】は信じていましたし若い時に自分の生き方に迷って神道やキリ〇ト教をはじめ仏教などを本で学びました。歴史も好きでしたし…でも深淵を垣間見たかどうかは判りませんん……?」



『✧─では百聞は一見に如かずですね!! わたくしから観たあなた状態でーす♡』




◇次回へつづく

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