2 【✧ 女神様登場一人目 ✧】『仏様じゃなかった‥‥』

 ──目覚めか─?  ──『う~ん』怖い夢をみた……ほんと……ゆっつくりとまぶたを開けるように目覚めると‥‥いつもの俺の知っている天井やベッド・部屋の感覚はそこになかった‥‥‥‥。


(─今日は、日曜だったょなぁ~朝のジョキングに行かないと……

 体力の低下と中年太りにならないように・ね……あっれ? ‥‥)


 経験はないがホワイトアウトのような視界に‥‥さらに無重力の感覚‥‥‥‥

 ‥‥これは?

 ──見回みまわした周りは陽炎かげろうのような何か空間が歪んでいる。

 薄もやの‥‥あの白金の光芒の中ではなく‥‥真っ白な世界‥‥?

 ‥‥いや……これはなんか懐かしい乳白色の匂い……?

 柔らかく優しく包まれるようなぬくもりがあり絶対の安心感……

 記憶には残ってないはずなのに……

 そう──赤ん坊の時に‥‥母のふくよかな胸に前抱まえだっこしてもらってた時のような感覚‥‥‥‥




 ―――『✧あらあらまぁまぁ――意識がちゃーんと! 「ちあがった」ようですわね~』


 ‥‥聞き覚えのあるような声だ……母が赤ん坊の目覚めに気付いたかのように慈愛に満ち満ちたほほ笑みで語り掛けるような声音こわねの中にも明るくて凛としたでも温かく優しいおごそかな響きをも感じさせてくれる。


 目の前の白い薄もやの空間の中心にどこからか集まるが決してまぶしくはない乳白色と黄金色の粒子が少しづつ形を成していく――――――人‥‥?


 ──しなやかな春のそよ風に乗せられて散る少数の桜の花びらが舞っている――

 下面にはその最果てがわからないほどの色とりどりな蓮華の花びらが喜びに満ちたように満開で咲いている。


 しばらくするとそこに見たことあるような女性が現出して立っていた‥‥

 (――立っていた? ‥‥宙空に‥‥!?)


「──あなたさんはーどちらはんですか──まさか……?」

(――隣家となりんちのお姉ちゃん? ……)

(子供のころによく遊んでもらったお姉ちゃんに似ているような……)


 ――いや違う雰囲気が似ているようだがまったく違う! 

 一瞬で判った!! 


(これは・・・!!! ――って)

(あの悪夢は現実に起きた‥‥やっぱり俺は死んでしもうたんかぁ――クッー!)


 その容姿は‥‥漆黒の髪でお姫様スタイル‥‥それはあわくつややかなパステルピンクから毛先は桜色にグラデした‥‥‥‥。

 パステルピンクの! 髪色かみいろに変わったぞ――――!! 


 ――その桜色の髪は脹脛ふくらはぎまで伸びている超超ロング。

 瞳は太陽のような色だ。

 その虹彩こうさい旭日あさひのような金色に輝いているが眩しくはない。


 ‥‥胸はそんなにデカくはないが大きいほう―。

《あっ痛い! いま誰かに頭をはったかれたー 》       

 ――Dcup!! のボインボインさんだと――。

{なぜ・Dcupとわかった……? }

 ―――重要な部分は姫カットのフロント両サイドを垂らした髪で絶妙に隠れているが……髪の隙間からすけて見えるそれはなんだ――――っ!! 


⦅……っ。その胸――っ!! だけでなく―――っう―全身はなにもつけてないんですか――――っ? ……⦆

⦅すんごく豊満な肉体に纏(まと)う衣(ころも)は――なにもな―――い。って……

生まれた時と同じすっぽんぽんのぽーん――ってですか? ……⦆


 よーくよーく目を凝らして見て観るとーシースルーの桜色がかった薄衣を着ているようだ……ぞ。

 ──う─んあれだ……朝に起きたら彼女が俺のワイシャツをボタンを留めずに両肩を出して羽織っている状態だなこれ……。


 右手にはシンプルな衣服とは逆に先端に金鳥が乗る黄金にきらめくいかにもの荘厳なぶっとい杖とかあらゆる宝石のたぐいをちりばめた髪冠かみかんむりやらネックレスなどなど。


 仏様? か観音様? の背後にはオーラように眩しい金色こんじきの光輪型造形物が光り輝いている。


 ――なるほどなるほど……オーラが逆光のようなって仏様か観音様の大事な部位は見えないのか……う~ん残念!!! 

 でも、お顔ははっきりとわかる。



『――✧以外に冷静ですねぇ~よく落ち着いて状況をよく観察し認識しょうとしていますねぇー? 』


 仏様か観音様らしき彼女は自身の姿に恥ずかし気もなく話し出した。


『✧ほとんどの皆さまは絶叫かパニックになるものなのですょー ?!』


『✧私くしは、この星域の太陽をつかさどる創生起源の女神。

✧✧✧✧【デア・アマステラ・オリジナス・ルーラ】✧✧✧✧ ですー』


『✧この惑星ほしオルビステラエをしずめ見守っています』

『✧これからも、よろしくお願いしますね ♡!!!』


「あっ……『はい ! こちらこそお願いしますー?』」

(‥‥なん・だと……観音様ではなく……女神様だったとぉ―――……)


「――お初のお目通りに恐れ多いことですが、お教え頂いてもよろしいでしょうか? ……」


『✧どうぞ遠慮なく気軽にー』


「オルビステラエってラテン語での"地球"ですよねー?」

「ここは地球ですか?」(‥‥なぜラテン語がわかる?)


『✧あなたが活動いきていたではありませんょ!』


「‥‥でも……オルビス《ちきゅう》って……」


『✧それは瞬間自動翻訳によりあなたが読み聞きを理解する為にあなたの記憶知識の中から近似値を拾った自動選択の翻訳だからでーす!』

 

 女神は自動翻訳を切り話し出した! 

 ――それはラジオを聞いていた時にたまに混線するトン・ツー・キキ~の電子音とかパルス信号を拾った時のようだった。


『✧これは神語ですが。あなたにはこの惑星世界ほしのあらゆる人語にも瞬時自動翻訳・自動手書き能力も付与しますので安心してくださーい ♡!』



「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 」



「──突然の不遜な質問とは思いますが……デア・アマステラ・オリジナス・ルーラ様は電気自動車の関係者ですかー?」


『✧無関係』

( おっと、あれはテ〇ラだった……)


「女神様は日本のヤマト神話の天照大神様おまてらすおおみかみさまですかー?」


『──うッ─違いまーす!!! 全然ちがいま―――す!!! 全くの別人で―――す!!! あんなといっしょにしないでくださ―――い!!!』


「……未熟? ……あんぁ~スサノウにビビッてねて責任を放棄して洞窟に引きこもりましたからねぇ~さぞ皆さんはご苦労されましたでしょう?!」


『‥‥《チッ!》……ほんまに……も――う、はーええ加減にしてほしいですわ―――ッ!!』

(いま女神が舌打ちしたーしたよね―――よねーっ!)


 女神は顔を赤らめながらプイッと横に向け、あれやこれやぺちゃくちゃと愚痴や悪口を友達にぶつける様に話だしてしまった――。

 ―――いまも心労をかけられているらしい? 

(うん! ちょろいかも……いろいろと情報が集まるわー。舐めてはダメだけどもね!!)


 ──女神は高天原たかまがはら大和出身のようだから関西なまりのほうが喋りやすそうだ。


【他人の愚痴や悪口を聞いていると同意とみなされ自分の心も腐る-松下語録要約】

(そうだった……アホなこと突っ込んでる場合ではなかった……)


「あの~神様が愚痴や悪口を言ってもえぇんですかねー! 状況は飲み込めましたので俺ののことを聞かせてくださいませんかねーあと、お名前が長くて舌を噛みそうのなで」

(アマステラも長いか‥‥?  失礼でない呼び名か…………)

(もういいやー!!)――。

「【ルーラ 】様って呼ぶんで、いいですかねー?」


『──うん?!・・・今後のことーッ!!』 (お怒り気味のようだ)

『あーそうだったメンゴメンゴ』

 俺の心に何かがグサッと突き刺さったっーてーの!

 相手は女神だ調子こいて突っ込みを入れるのは止めておこう!!


『名前……? "ルーラ"? (ぁっ…懐かしい‥‥いえ違う)――《何なのよーーそれーーって!!!》‥‥』

(やっべ!!! おこらせた……?)

『✧――! いいわねー! その名前ー"ルーラ" って初めて呼ばれたわよー !!』

『✧――友達? ……うん! ――『彼女』ぽくていいわね~♡♪♪♪』

(――っ。やけに楽しそうに何言ってんだー? このひと……いや女神様だった)


「――ほんで。本題なんですがー? よろしいですか?」


『✧いいですわよー』


(この女神……余所行きの喋りだと✧キラキラ声になるんだー!) 


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