学祭

「俺はこの学祭の準備期間にシロナさんを倒そうと思う。だから準備は任せた」

山田やまだあきは言った。

「何言ってんだ」

三鷹みたか煌輝こうきは言った。

「俺もお前もポケモンが好きだ。しかし俺はシンオウ地方に上陸したことが無い」

「そうなの」

「そこで、まとまった時間があるこのタイミングに行ってやろうと思うのだ」

「学祭の準備をしろよ」

三鷹は呆れた。

「じゃあ俺は部室行くから」

山田は教室のドアを開けた。その手にはニンテンドー3DSを持っている。本気である。三鷹はそれを止められなかった。そして、尊敬した。山田はそれほどまでにポケモンを愛しているのか、と。しかし、次の瞬間全て理解した。

―さぼりたいだけか―

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2025年12月28日 00:00
2026年1月25日 00:00
2026年2月22日 00:00

ほろ苦い青春の群像劇 うおさとかべきち @swanK1729

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