微睡む


 ちゅっちゅっと鳥が啄むようなキスを繰り返しているとふわふわと気持ちよくなってきた。


「眠いのか?」


 あきたかさんは相変わらずわたしの肩を優しく叩いてくれていて……何だか本当に眠いなぁ。


「……ん~、眠りたくないです。あきたかさんともっと一緒にいたいから、」


 ふっとあきたかさんは柔らかく微笑むと今度は肩をゆっくりと撫でてくる。わたしのことを眠らせようとしている、それに気がついてムッする。


「あきたかさんは、わたしともっとイチャイチャしたくないんですか?」


「イチャイチャ、か。そうだな、したいな。だがそれは今でなくともいいだろう。もう眠ろう」


 むー、あきたかさんは大人だ。ワガママを言うわたしが本当に子どもみたいだ。


「お休み、しず。また、な」


「……おやすみ、なさい」


 意識が遠くなり、ふわりとした浮遊感。ああ、もっとあきたかさんとお話をしてキスをしたかったなぁ。

 でもそれは、これから沢山出来るからいいかぁ────。

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