第4話 逆

とうとう頼れる人がいなくなってしまった。自分で考えろと言われてもなぜこの世界に来てしまったのかがいまいちよく分かっていない。俺はこの世界に来る時の元の世界の一日をもう1回振り返ってみることにした。


マーちゃん「振り返ってはみたが、やっぱり前にやった通りだな。間違ってはいない」


マーちゃん「この世界は性格や気候など全てが逆になっている。だが、月の公転周期やこの世界の公転・自転周期は元の世界と同じ。…!ということは!」


俺はふとひらめいた。俺がこの世界に来た時、俺の店は過去最高売り上げを達成した。そしてその日は疲れてすぐに布団に潜った。その日は満月の2日前。そしてこの世界は元の世界の逆。つまり、新月の2日前に過去最低売り上げを達成し、全く疲れず頑なに布団に入らずに1夜を過ごせば元の世界に帰れるかもしれない。言い換えると元の世界で起きたことの逆をすればいいのだ。

偶然、明日は新月の2日前である。明日にそれらをやろう。俺は強くそう思った。


翌日の朝

マーちゃん「よし、今日が元の世界に帰れる日か」


俺は一段と気合いが入っていた。今日のスケジュールとしてはいつも通り午前10時に店を開け、午後5時に店を閉める。そしていつもやる客寄せは一切せず、ただ店の中でひたすら待っているだけ。それで過去最低売り上げを出すという予定だ。その後はいつもなら風呂、ご飯の順だが、ご飯、風呂の順に変える。そしてすぐ寝るのではなく、日が変わるまで起きる。これで元の世界に帰れるはずだ。


午前10時

いつも通り店を開けた。今日は幸運なことに雨が降っている。雨が降っていると来る客も少ない。よって売り上げに影響が出る。


午後2時

この時間までに来た客はわずか30人、いつもならこの時点で300人は来ている。いつもの10分の1の人数だ。


午後5時

今日の営業を終えた。見事過去最低売り上げを達成した。ここまでは計画通りだ。この後はシャッターを閉め、先にご飯を食べる。


午後7時

クリックに何とか頼んで先にご飯を食べさせてもらった。この後は風呂だ。ここまで恐ろしいくらい順調に来ている。このまま維持していきたい。


午後10時

無事に風呂も入り終え、寝る準備が出来た。だが、今日はすぐには寝ない。あと2時間頑張って起きることにする。寝落ちだけが心配だ。今日の月は俺の行動を応援するかのように光っていた。


午後12時

ついに日が変わった。ここで俺は寝ることにする。明日の朝起きたらすぐにクリックと話そう。頼む、これで戻っててくれ…

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