私たち家族にとってのちっちゃな英雄 【氷夏side】
私たち家族にとってのちっちゃな英雄 ①
「ねぇママ、わたしたちっていみごなの?」
私、
駆け寄って来た愛娘が笑顔でそう私に聞いてきた。それを聞いた途端、私は胸を締め付けられるような思いをした。
『忌み子』
当然意味を知らない娘の雪はただ単に私に聞いてきたのだろう。私はなんとか必死に笑顔を保ちつつ、幼い娘に尋ねてみた。
「雪、誰かに言われたの?」
「うーんとね、かずくんにいわれた」
「ぼくもようくんにいわれたよ」
私の質問に娘が答えると、あとから駆け寄って来た息子の凪もそう伝えてきた。当然三、四歳の子供の口からそんな言葉が出てくるわけはないので、恐らく親から伝わって来たのだろう。それも複数の子どもたちから……
私の子供は男女の双子ということでとても珍しい。凪と雪、どちらも私にとってはかけがえのない子供たちだ。目に入れても痛くないほど、可愛い子供たちだ。だが、他の親御さんの中ではそうは思っていないということなのだろう。
昔は双子、とくに男女の双子というのは良い存在と思われていなかった。ここ日本でも男女の双子は『忌み子』、つまり不吉な忌まわしき呪いの子として言われていた時代もあるくらいだ。私も昔の映画だったり本の物語では観たり読んだりしたことはあるのだが、まさかこの時代に、私の愛する子供たちに言われるとは思ってもいなかった。
この時、私はどんな顔をしていただろうか。
ちゃんと笑えてた?
子どもたちに心配を掛けてなかった?
きっと物凄く酷い顔をしていたのだろう……
それから私は食事が喉を通らないほどショックを受けてしまい、夫にも心配されてしまった。仕事を引退してから子供たちを、家庭を守っていこうと誓っていただけに本当に心苦しかった。なにより、私を心配して見てくる子どもたちの表情が、目が、深い悲しみを与えてしまったを物語っていたから……
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スノーフォーリング イン ミッドサマー 【真夏に舞い降りた雪 SS】 御坂しおん @shion_misaka
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