評伝

 或る所に、教徒存在す。その者、信者の中でも特に素晴らしくなき男なりて、その背に幾つもの罪を背負い続け生きておると云う噂あり。昨晩、若き教徒と姦淫かんいんを犯し、少し偉き教徒、罪の是非ぜひを悪しき罪人に問う。罪人、走って行き扉を開け外へ出れば、刃物持つ異教徒に刺され、息絶える。

 姦淫かんいん、変わらず死にてつぐなわん。身に刻み禁忌きんきを誓う。

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罪人の慙死について 李夢檸檬 @ribo-lemon

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